なぜ「金属ギザギザ」高速道路に存在? 道路の繋ぎ目、雨天時はヒヤッと! 最近では「ノージョイント化」進む理由

高速道路は一般道路よりも速度域が高いことから路面状況も良いことが前提となりますが、走行していると路面には金属製とみられるギザギザとしたつなぎ目のような部分がみられます。このギザギザは「ジョイント」と呼ばれるものですが、なぜ走行時の妨げになると思われるギザギザが存在するのでしょうか。

高速道路のギザギザ「ジョイント」はかなり重要だった!

 高速道路を走行していると、路面上にはギザギザとした金属のつなぎ目のような部分がみられます。
 
 一般道路よりも速度域が高いこともあり、ギザギザによる運転操作の乱れや雨天時のスリップ要因になるとも考えられますが、なぜギザギザが存在するのでしょうか。

高速道路などにあるギザギザこと「ジョイント」の存在意義とは
高速道路などにあるギザギザこと「ジョイント」の存在意義とは

 走行時にジョイントの上を通過すると、クルマが「ガタン」とバウンドすることもあり、決して走り心地が良いものとはいえません。

 金属のギザギザ部分は「ジョイント」や「伸縮装置」と呼ばれますが、これには一体どのような役割があるのでしょうか。

 高速道路は、おもに一般道路の頭上などに建設される高架橋となっています。本線のアスファルトはすべてひとつながりになっているのではなく、いくつかのブロック(橋)に分けられています。

 ジョイントは、その端と端、つまり橋桁(はしげた)同士を接合する役割を担っているのです。

 橋桁をつなぎ合わせるのであれば、金属ではなくアスファルトで舗装したら良いのでは、と考える人もいるかもしれません。

 アスファルトで舗装しておくことで、ジョイント部分のギャップがなくなり、クルマがバウンドすることも少なくなるでしょう。

 ただ、ジョイントがあえて金属を露出するような形になっているのには理由があります。

 実は、橋桁は気温の変化や自動車が走行する際の振動などによって伸縮することがあるため、そのつなぎ目となる部分には、あらかじめ余裕を持たせておく必要があります。

 ジョイントでは、ギザギザの凹凸がかみ合うような形状で橋桁を繋いでおり、橋桁の伸縮に合わせて、ギザギザにあえてつくられた隙間も伸縮するようになっています。

 こうすることで、橋桁同士が過剰に干渉し合わず、本来の形を保った状態で、道路の構造を維持することが可能です。

 一方でジョイントをアスファルトで舗装してしまったり、そもそもジョイント部分がない道路設計をしてしまったりすると、橋桁同士が干渉し、道路の損傷にも繋がります。

 一見、存在しないほうが良いようにも見えるジョイントですが、日本の安全な道路状況を確保するために必要なものになっているのです。

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