帰省などで「他人のクルマ」運転するときは「保険」に要注意! 事故で多額の賠償の例も! 安心して運転する方法とは

長期の連休で実家へ帰省するときなど、親戚や友人のクルマを運転する機会もあるかもしれません。他人のクルマを運転する時に気をつけたいのが、クルマにかけられる「自動車保険」です。保険の内容や状況によっては、万が一事故の際に多額の請求や賠償金を求められるケースもみられます。そうならないためにはどうしたらよいのでしょうか。

まずは車の持ち主が加入している保険を確認!

 親戚のクルマを借りてドライブに行ったり、友人のクルマを交代で運転しながら旅行したりといった経験は、みなさんもよくあるのではないでしょうか。

 他人のクルマを運転するときには、「自動車保険(任意保険)」についてしっかり確認しておくことが大切です。万が一事故を起こしてしまったときに保険金が下りないと、高額な賠償金を支払わなければならない事態に陥るかもしれません。

「他人のクルマ」運転するときは「保険」に注意しなければ、万が一事故を起こした時に高額な賠償が発生してしまうことも(画像はイメージ)
「他人のクルマ」運転するときは「保険」に注意しなければ、万が一事故を起こした時に高額な賠償が発生してしまうことも(画像はイメージ)

 レンタカーを借りる時には、受付時に自動車保険の補償内容についての説明や加入の案内があります。

 ですが一方で、親戚や友人等の個人からクルマを借りる時には、自分で保険について確認もしくは加入しておかなければなりません。

 では、他人のクルマを運転するときに使える保険には、どのようなものがあるのでしょうか。

 まずは、借りようとしているクルマにかけられている保険の補償内容を確認しましょう。確認する部分は、「運転者限定特約・割引」です。これは、そのクルマを誰が運転したら保証対象になるのか限定している部分で、対象者が狭くなるほど、保険料が割引となるしくみです。

 基本的には、乗る人を限定しない「限定なし」、同居の親族・別居の子供(未婚)まで対象に含める「家族限定」、本人と配偶者を対象とする「本人・配偶者限定」、本人のみを対象とする「本人限定」の4つのタイプがあります。

 このうち、補償される運転者の範囲が「限定なし」となっていれば、そのクルマを友人や親戚等が運転して事故を起こした場合でも、保険の契約者本人と同じ補償を受けることができます。

 しかし、家族限定や本人・配偶者限定だった場合は、友人や親戚などは補償の対象外となってしまうため、自分で保険に加入しなければなりません。

 仮に限定なしだったとしても、事故を起こして自動車保険を使用した場合には、保険会社との交渉に時間と労力を要したり、等級が下がったことでその後の保険料が高くなったりと、保険の契約者に負担をかけてしまうリスクもあります。

 やはり万が一の事故のときに、自分の責任において事後処理を進められるように、クルマを借り受ける人が自分で保険を用意しておくのがよさそうです。

 では、他人のクルマを運転する時に加入できる保険には、どのようなものがあるのでしょうか。

 自分ではクルマを所有しておらず、たまに借りて運転する程度という人向けに、「1日自動車保険」と呼ばれるものがあります。

 その名のとおり、乗りたいときに必要な分だけ、1日単位で加入できる保険です。基本的に加入手続きはオンラインで完結するため、インターネットの専用サイトやコンビニの情報端末から手軽に申込みができ、申し込んだその日からすぐに補償が開始されます。

 ただし、1日自動車保険は他人のクルマを運転することを前提にした保険で、自己所有や家族所有のクルマ、レンタカー、社用車など法人所有のクルマを運転するときには加入できません。

 1日自動車保険の保険料は、安いものだと1日あたり800~1500円程度に設定されています。

 また、一般的な自動車保険に存在する等級制度がないため、万が一事故を起こしてしまった場合、その後保険料が上がってしまうということもありません。

 なお、保険会社によって補償内容や割引制度が異なるので、状況に応じて加入する保険会社を選ぶとよいでしょう。

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