謎多き「レア」オービスを発見! LSM-200によるネズミ捕り地域はごく一部? 取締り機器メーカーの覇権争いが始まる!?

和歌山県南部という限られた地域のみで、レーザー式の速度違反自動取締装置(オービス)「LSM-200」を使った取締りが行われています。どのような特徴があるのでしょうか。

とにかく情報が少ない「LSM-200」の取締り

 これから秋の行楽シーズンです。観光地はにぎわいを取り戻しつつあり、クルマで出掛ける機会も増えてくるかもしれません。運転で注意しなければいけないのは、事故と違反です。そこで重要になってくるのは安全運転や交通取締りの知識です。

 今回は、とても珍しい速度取締りを目撃した方に取材ができたので紹介します。

LSM-200のイメージ合成画像(作成:オービスガイド)
LSM-200のイメージ合成画像(作成:オービスガイド)

 筆者(オービスガイド 大須賀克巳)は10年以上、全国の速度違反取締り現場を調査してきましたが、唯一出会えていない取締り方式があります。それは、レーザーで速度を計測するLSM-200という機器を使ったネズミ捕りです。

 速度違反の取締りには、覆面パトカーのほか、速度違反自動取締装置(通称、オービス)を使って後日違反者を呼び出す方式と、その場で違反切符の処理を行う方式(通称、ネズミ捕り)があります。

 定置式のネズミ捕りには、主に「レーダー式」と「光電管式」の2種類の方法がありますが、実はもうひとつ、「レーザー式」というのも存在しています。

 速度を計測する方法は異なりますが、それぞれにメリットとデメリットがあります。

 例えばトンネル内では、レーダーは乱反射などにより計測が難しいようです。

 そこで光電管を使いますが、これは車線を一時的に封鎖して機器をセットするなどの手間や危険性があります。

 しかしレーザーなら、移動式オービスとしてトンネル内での運用実績があります。

 さらにレーダーを扱うには無線技師の免許が必要ですが、レーザーは不要というメリットもあります。

 その他、メーカーの違いによる納入ルートや価格、使い勝手、信頼性など様々な違いもあると思います。

 レーザー式の装置LSM-200については、交通ジャーナリストの今井亮一氏がネット上で公開していた警察資料で知ったのですが、実物の写真を見たのは2019年10月4日、Shinya@ZX-10Rさんによる画像付きツイートでした。

 その後、今日まで2~3回SNSで画像を見かけましたが、とにかく情報が少ないです。これは和歌山県の南部という非常に限られた地域で運用されているのと、その辺りは人口も多くないためかもしれません。

【画像】レア装置「LSM-200」による速度計測現場の写真を見る(7枚)

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