国産初の量産型「EVトラック」三菱ふそう「eキャンター」がフルモデルチェンジ! 新型は5トン車から8トン車までラインナップも大幅拡大へ
三菱ふそうは2022年9月7日、電気小型トラック「eキャンター」をフルモデルチェンジし、2023年春に国内で発売することを発表しました。シャシーラインナップを大幅に拡大し、国内向けで28ものモデルを用意しています。
用途と架装が大きく広がる28ラインナップへ バッテリーも一新し安全装備も大幅アップデート
三菱ふそうは2022年9月7日、フルモデルチェンジした電気小型トラック「eキャンター」次世代モデルを発表しました。国内向けは、2023年春に発売予定となっており、海外向けモデルも順次展開していくとしています。
eキャンターは2017年に国内初の量産電気小型トラックとして販売されました。5年ぶりとなる今回のモデルチェンジでは、どのような部分が改良されたのでしょうか。
新型eキャンターは、車両のラインナップが現行モデルよりも大幅に拡充し、特装車など多様な用途にも対応できるようになりました。
国内モデルでは、28型式のバリエーション展開を設定します。シャシーラインナップを拡大し総重量で5トンから8トンクラスまでの展開とし、7.5トンクラスのみだった現行モデルに比べ、大幅に選択肢を増やしています。海外向けモデルも同様に、80型式へと拡充しています。
キャブも現行の1700mm標準幅に加え、2130mmの拡幅キャブも追加となり、ホイールベースは2500mmから4750mmまでとラインナップが充実しました。
これは、モーターを後軸に統合したeアクスルを採用することで、コンパクトなトライブトレイン構造になったことで実現しました。
動力取り出し装置「ePTO(Electric Power Take Off)」もオプションで用意し、ダンプやゴミ収集車、冷蔵車など特装車の多様な架装にも対応できるようになっています。
新型eキャンターは、バッテリーがモジュール式となり、航続距離を延長しながら、機能も充実させています。
先代eキャンターでは航続距離が100kmでしたが、定格容量41kWhのバッテリーをホイールベースによって1個から3個まで搭載可能なモジュール式とし、3個搭載モデルでは、航続距離を約200kmへと大きく伸ばしています。
また先代モデル同様に、普通充電と急速充電に対応しています。
効き具合を4段階でコントロールできるようになった回生ブレーキや、冬場走行時のエネルギー消費を抑える「ヒーターカットスイッチ」、バッテリーのタイマー予熱機能「バッテリープレコンディショニング」、「省エネ暖房」のオプション採用など、電気トラックとして特徴的な機能も充実しています。
非常時には、車両バッテリーから専用機器により、住宅などの外部へ給電できる「V2X機能」も搭載し、災害時にも役に立つEVトラックとなりました。
また今回のモデルチェンジでは、先進安全装備も大幅にリニューアルされ、内外装を一新し、「eキャンター」が次世代の電気トラックにふさわしいデザインとなっています。
新型「eキャンター」では、被害軽減ブレーキ機能付きの巻き込み防止機能「アクティブ・サイドガード・アシスト1.0」が、三菱ふそう小型トラックで初搭載、標準装備されました。左折巻き込み事故リスクを低減します。
衝突被害軽減ブレーキも同様にアップデートされ、車両前方空間の把握と、歩行者検知精度が向上しています。
さらに、オプション設定で、運転注意力の低下をセンサーで判断し、警告する「アクティブ・アテンション・アシスト」が搭載となりました。
その他、オートハイビームや標識認識機能、電動パーキングブレーキ、バックカメラも新規搭載で標準装備となったことで、先進安全機能が大幅アップデートされました。
新型「eキャンター」のデザインは、外装は次世代電気トラックとして印象的なものとなり、LEDヘッドライト、デイライト、リアコンビネーションランプを搭載し、電気トラックのキーカラーとしている、オレンジとブルーを組み合わせるなど、先進的なデザインとなりました。
内装も随所にキーカラーを積極的に取り入れたほか、フル液晶メーターの採用、新形状のダッシュボード、使い勝手を向上したグリップの採用、スマートキーの採用など、利便性もアップしています。
また、今回の新型「eキャンター」登場に合わせ、三菱ふそうのコネクテッド機能「Truckonnect(トラックコネクト)」に、残走行距離表示、新品と比べ残っているバッテリー容量の表示、電気料金の安い時間に充電できる「充電管理システム」機能が追加となっています。
新型「eキャンター」は、2023年春に国内での発売を開始する予定です。
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