中国EV最大手「BYD」と日本の部品メーカー「明治産業」が国内のEV乗用車販売に向け協業開始へ
中国の自動車メーカーBYDの国内乗用車販売を手掛けるBYD Auto Japanは2022年9月5日、明治産業株式会社と、サービス技術トレーニングの領域において協業することを発表しました。
2023年1月の乗用車販売に向けたディーラー向けトレーニングをサポート
中国でEVなどを手掛ける自動車メーカーBYD(ビーワイディー)の日本法人で、国内の乗用車販売を手掛けるBYD Auto Japan(以下、BYDオートジャパン)は2022年9月5日、自動車部品の専門商社であり自動車の車検や修理、整備における能力開発プログラムなども提供する明治産業と、サービス技術トレーニングの領域において協業すると発表しました。
BYDオートジャパンは、中国BYDの日本法人、BYDジャパンの100%子会社で、国内における乗用車販売と関連サービスを担います。
2023年1月には、ミドルサイズe-SUV「ATTO 3(アットスリー)」、2023年中頃にe-Compact「DOLPHIN(ドルフィン)」、2023年下半期にe-Sedan「SEAL(シール)」の計3車種を相次いで国内発売する予定です。
またこれらの展開に向けて、2025年末までに日本各地に100店舗以上の販売ネットワークを構築し、乗用車の販売とアフターサービスを提供する計画を立てています。
そこでBYDオートジャパンは、2022年7月21日に明治産業と業務委託契約を締結し、正規ディーラーのスタッフに向けたサービス技術トレーニングを協業することを、9月5日に正式発表しました。
明治産業は、自動車部品の国内卸売事業に加えて、車検や修理、整備における業務効率・品質向上に貢献するためのトレーニングセンター「Seiken e-Garage」を2017年に設立するなど、事業の拡大を進めています。
Seiken e-Garageでは、トレーニング施設や工場設備のほか、トレーニングチームによる能力開発プログラムなどの提供を通じて、日本全国の自動車整備会社を包括的にサポートしています。
BYDオートジャパン向けのトレーニングでは、専用のトレーニングカリキュラムを実施し、ディーラーのスタッフのEV整備に欠かせない知識量と技術力を向上し、高品質なアフターサービスを提供できるよう体制を整える予定です。
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BYDは1995年に創業し20年ほどの歴史を持つメーカーです。自動車メーカーとしてはまだ新興メーカーですが、2021年の中国において、EV、燃料電池車、プラグインハイブリッド車も含め、前年比145%増の約60万台を販売し、電動車市場においてもっとも勢いのあるメーカーのひとつです。
日本国内での発売が決定したなか、明治産業との協業により販売ディーラーのトレーニングを強化し、アフターサービスの提供体制を整えるということで、日本における販売意欲の高さをうかがうことができます。
今回のようにディーラー品質向上を狙うなど、今後BYDオートジャパンが、国産車優勢の状況下で打ち出すEV販売戦略についてますます期待が高まります。
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