この合意に基づき、LGエナジーソリューションとホンダは今後、総額約44億USドル（日本円換算で約6174億円）を投資し、米国における建設地の確定を経て、2023年初頭に着工、2025年中の量産開始を予定しています。

　この工場で生産されるリチウムイオンバッテリーは、すべてホンダの北米工場へ供給される予定であり、その生産能力は最大約40GWhを目指しています。

　両社は、急速に成長する北米の電動化市場において、タイムリーで安定的にバッテリーを現地調達することが重要との共通認識に基づき、今回の合意に至りました。

　この取り組みについてLGエナジーソリューション CEOのクウォン・ヨンス氏は次のようにコメントしています。

「LGESでは、大切なお客様の信頼と尊敬を獲得するという最終的な目標に向けて、主導的なバッテリーイノベーターとしての地位を確立することを目指しています。

　新たな合弁会社は、高いブランド評価を持つホンダの電動化推進に協力し、お客様に持続可能なエネルギーソリューションを提供することで、我々の中長期戦略の新たなマイルストーンとして、急速に成長する北米の電動化市場に寄与していくことになります。」

　また、本田技研工業株式会社 取締役 代表執行役社長の三部 敏宏氏は次のようにコメントしています。

「ホンダは、2050年までにホンダが関わる全ての製品と企業活動を通じて、カーボンニュートラルを実現するという目標に向けて取り組んでいます。

　需要のあるところで製品を生産するというポリシーは、EVの重要なコンポーネントの調達においても同様であり、ホンダは、各地域でバッテリーの現地調達や生産を進めています。世界有数のバッテリーサプライヤーであるLGESとの米国における今回の合弁事業は、こうしたホンダの取り組みを示すものです。」

※　※　※

　米国ホンダは、SUVタイプの新型EV「プロローグ」のエクステリアデザインスケッチを2022年5月に初公開し、注目を集めています。

　新型プロローグに使用されるのは、ゼネラルモーターズの「アルティウム」バッテリーであり、本取り組みで生産されるバッテリーとは異なりますが、日本市場でも今後、2024年前半に軽商用EVを投入する予定になり、2022年現在はコンセプトカー「アーバンEVコンセプト」の市販版モデルを国内唯一の現行EVとして販売するなど、ホンダのEVに対する取り組みに期待が高まります。