トヨタ社長自ら「水素GRヤリス」で走った! 水素で「Fun to Drive」を発信! 11月「ラリージャパン」はどうなる?
もっといいクルマづくりの今後は? さらに11月開催の「ラリージャパン」はどうなる?
―― WECもWRCもチャンピオンを獲得しています。モータースポーツに直結したクルマという意味ではGRヤリスが発売されていますが、今後もほかにも出てくるのでしょうか?
豊田:言ってもいいですが、すぐ記事にしちゃうのでダメです(笑)。
ただ、ひとついえることは、かつてのトヨタは「モータースポーツと量産車は違う」でしたが、今のトヨタは「モータースポーツと量産車は繋がっている」ということです。
競争相手がいるなかで結果を出すことでクルマは強くなります。
それはモータースポーツに特化したクルマはもちろん、この場で鍛えた機能部品は量産車にも確実に活きています。
これこそが「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」の根幹になります。
もうひとつは「ドライバーファースト」です。
WECは中嶋一貴と小林可夢偉、WRCはラトバラさんとどちらもドライバー出身。
さらにマキネンさんもカンクネンさんも普通にいますからね。そこは強いと思います。
―― 2か月後の11月にラリージャパンが開催されます。2年越しの実現となりますが、その辺りに関しての期待は?
豊田:道の細さ、路面の変わり具合、近くに民家がある……など、ラリージャパンのコースも似ている気がしました。
ただ、ヨーロッパは普通にラリーを楽しむ環境が構築されていますが、それを日本でも同じようにできるのか。
さまざまな問題や課題はたくさんありますが、どうすれば日本で安全に楽しいラリーができるのか。
皆で課題を持って準備をしていきたいです。
ただ、現時点ではあれも、これも……と欲張らず、確実に「次へと繋げる(=継続開催)」ことだと思っています。
―― ラリージャパンではサプライズはあるんでしょうか。例えば、ドライバーとして参戦するとか。
豊田:少し考えます(笑)
※ ※ ※
豊田社長がGR Yaris H2をドライブしたニュースは海外メディアからも発信。筆者が見た動画のコメント欄には、このようなコメントが書かれていました。
「水素エンジンはモータースポーツと自動車産業全体の未来になるはずだ!」、「ガソリンから水素へのコンバートキットの発売を待っています」
「この先、水素エンジンの発展を期待」、「トヨタには、ICEの絶滅を救ってほしい」
このように豊田社長の「意志ある情熱と行動」は、今回のデモ走行を通じて日本から世界へと広がり始めています。今後の展開にも期待です。
Writer: 山本シンヤ
自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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