岡山「用水路」で事故相次ぐ、なぜ? 気づかぬ「転落事故」多発も! 行政が進める対策案とは
どのような防止対策が施されている? 効果はあったのか?
用水路への転落事故が相次いで発生していることについて、岡山県側も重く捉え、2015年には岡山県、市町村、県警などの県内関係機関が集まり、「用水路等転落事故防止対策検討会議」が開催されました。
「ストップ! 用水路転落」をスローガンに掲げ、2018年には用水路事故への対策をまとめた「用水路転落のガイドライン」も作成しています。
ガイドラインに則り、柵、ガードレール、視線誘導標(デリネーター)、ラバーポール、区画線、大型反射材、道路照明などの設備を、危険な場所から優先して設置してきました。
また、前出の岡山県警察の担当者は、このような用水路の転落事故における対策について、以下のように話します。
「用水路における事故が多発していることを重く受け止めており、実際に岡山県では交通安全講習などで、“用水路での事故には気をつけてください”というような注意喚起を強くしております。
また、建設業者とも話し合い、用水路の周囲にはガードパイプを取り付けるなど、物理的な対策もとっています」
こうした転落防止対策が施されたことで、事故は少しずつ減少傾向にあるようです。
前出の担当者によると、2022年の用水路における事故件数の母数は小さいといいます。
また、2021年9月7日に岡山市は、用水路の転落事故による消防局の救急出動件数が、2016年の137件に対し、2020年は88件と、約50件減少したことを発表しています。
しかしその一方で、前出の担当者によれば、クルマのほかにも、自転車やバイクなどの転落事故が多発しているといいます。
かつてのようにクルマごと水没するというようなショッキングなトラブルはほぼ抑えられているようですが、こういった自転車などの転落事故はまだまだ発生しているようです。
転落防止用の柵やガードレールの設置は進んでいますが、今もすべての用水路に設置されているわけではありません。用水路の近くを走行する際には引き続き注意が必要といえます。
クルマを運転するドライバー側ができる対策として、岡山県警のおこなう安全啓発では「脇見をしながらハンドル操作を行なわない」「夜間は必ずライトを点け、道路をよく見て走行する」「道路が冠水するような雨天時には運転(外出)を控える」の3項目が挙げられています。
どれも当たり前のことではありますが、これらの基本ができているか否かも、事故の発生を左右します。とくに雨天や夜間など、視界が悪くなる状況では、必要以上に注意したいところです。
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このような用水路の転落事故は、岡山県に限った話ではありません。用水路は全国各地にあり、他県でも用水路に転落して死亡する事故は発生しています。
走り慣れた道路で転落するケースもあり、柵やガードレールが設置されていたとしても、絶対に安全とはいい切れません。
用水路の近くを走行する際には、ドライバーや歩行者側が注意する意識を持つことが何より大切です。
用水路に落ちる人は石橋を叩いて渡る人じゃないでしょうから。そもそも危険感受性が低いんですよ。冠水した道路を安全に歩く方法は簡単です。先端に行くほどやや柔らかい竿や木の枝などで全盲の人が使う白杖のように地面を撫でながら歩けば良いだけです。そうすれば堰に落ちたり、マンホールに吸い込まれたりしません。
行政も川と道路の境目に白線を引くなりすれば夜間は見えます。それも金が掛かるからできないというのであれば論外でしょうね。人の命よりも金が大事って事ですし、別にきちんとした工事じゃなくても蛍光のペンキを役場で無償配布するので、当該エリアの区長さんは役場に取りに来てくださいってことで良いでしょ。一応、道路ですから市町村道に限られるでしょうけど、中には私道もあるので、それは私道の持ち主が考えれば良いこと。あとは住民の積極性でしょう。何でも役場任せで住民からアクションを起こす気がないなら、住民も役場も端から何もしたくないってことです。