「バッテリーのトラブル」なぜ多い? 日本ならではの事情がある!? バッテリーを長持ちさせる方法とは
クルマの電装部品を稼働させるのに欠かせない「バッテリー」。JAFの救援要請では「バッテリー上がり」がもっとも多いのですが、トラブルを防ぐ方法はあるのでしょうか。
「バッテリー」の容量は意外と小さい!?
クルマの始動やエアコンやナビ・オーディオ、先進安全装備や運転支援システムなど各種装備などは「補機用バッテリー」の電力で稼働しています。
最近はバッテリーの性能が向上し、寿命も伸びているとはいえ、電子制御の装置が多い現在のクルマはバッテリーに大きな負荷をかけているのが実状。
また、昨今普及が進むハイブリッド車は、駆動力を担う「メインバッテリー」とは別に、補機用のバッテリーも搭載しているのですが、その存在が忘れられがちで、弱くなっても使い続けている人が多いようです。
このように、多くの電力を消費する現在のクルマでは、やはりバッテリーに関するトラブルが多いようです。
ロードサービスを手掛けるJAFの統計では、一般道での出動理由として「過放電バッテリー」が何十年も1位で、2021年は70万6707件の救助要請があったといいます。
なぜ、ここまでバッテリー上がり(過放電)を起こすクルマが多いのでしょうか。その理由を神奈川県のK整備士に聞いてみました。
「クルマのバッテリーの容量は想像以上に小さいものです。
というのも、クルマは走行することを前提に作られているため、走って稼働するオルタネーター(発電機)を搭載して走行中は発電し続けるということを前提に設計されています。
また動力性能や燃費性能にも影響するため、大きなバッテリーは搭載していません。
一旦エンジンが始動すれば、あとはオルタネーターの電力でカバーできるので、容量が小さくて軽量なバッテリーの採用が多いというわけです」
容量の問題に加えて、街中でのストップ&ゴーや渋滞が発生しやすい日本の道路事情も、バッテリーの性能に大きく影響しているのだとか。
「欧米などと比べて日本はストップ&ゴーを繰り返すケースが多く、オルタネーターが十分な電力量を生み出すために必要な走行ができていないことがあります。
クルマのバッテリーなどに高負荷をかける日本の一般道は全般的に『シビアコンディション』ともいわれており、日常での短距離走行を繰り返す走行はバッテリーへの負荷が高いといえるでしょう」(K整備士)
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