クルマの「自動ブレーキ」は渋滞原因にならない? ACC普及で意図しない「テールランプ光る回数」増えた? 渋滞起こる仕組みとは

3年ぶりに行動制限のないお盆休みとなった2022年、各地の高速道路では帰省ラッシュ・Uターンラッシュによる渋滞が見られています。そうしたなかで「アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)」が自然渋滞発生の新たな要因になっているという指摘もあります。

ACCが自然渋滞発生の新たな要因になるという指摘は本当?

 アクセルやブレーキの細かな操作が不要になる「アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)」は、長距離走行が多いユーザーにはうれしい機能です。
 
 一方で、ACCはドライバーの意図とは別にブレーキ操作をすることもあり、自然渋滞発生の新たな要因になっているという指摘もあります。

高速道路などでの運転支援となるACCだが、加減速でのブレーキが後続車に対して減速させる要因にはならないのか?
高速道路などでの運転支援となるACCだが、加減速でのブレーキが後続車に対して減速させる要因にはならないのか?

 3年ぶりに行動制限のないお盆休みとなった2022年、各地の高速道路では帰省ラッシュ・Uターンラッシュによる渋滞が見られています。
 
 自然渋滞、つまり事故や工事などを原因としない渋滞は、交通量の増加に加えて、必要以上の減速によって発生するとされています。

 例えば、急な割り込みによって後続車両がブレーキを踏んだり、あるいは「サグ」と呼ばれる下り坂から上り坂に変わる地点で、意図せず減速してしまったりすることなどです。

 とはいえ、こうした場面では多くのユーザーがブレーキを踏んだり、減速をしたりしてしまうものです。

 そのため、各高速道路では、急な割り込みをしないようにユーザーへ啓蒙活動をおこなったり、「サグ」部など減速をしやすい地点で加速を促す標示を設置するなどの対策を実施しています。

 しかし、近年、自然渋滞を発生させる新たな要因として、「アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)」の存在が指摘されているようです。

 ACCは、車両前方に備え付けられたカメラやレーダーなどによって前方車両を認識し、一定の車間距離を保ったまま追従するものです。

 アクセルを制御することで一定の速度で走行し続ける「クルーズ・コントロール」は古くから存在していましたが、2010年代以降に「衝突被害軽減ブレーキ(通称:自動ブレーキ)」が普及したことにともない、現在では新車のほとんどに標準搭載されています。

 ACCは、高速道路および自動車専用道での使用が想定されたものですが、細かなアクセル・ブレーキ操作が不要となるため、長距離移動の負担が少なくなることが大きなメリットです。

 近年ではステアリングアシストを備えたものもあるほか、一部のモデルでは一定条件下での手離し運転も可能となっているなど、来たるべき自動運転の時代に向けて必要不可欠な機能でもあります。

 2021年11月以降、すべての新車に衝突被害軽減ブレーキの搭載が義務付けられるようになりました。

 衝突被害軽減ブレーキとACCが機構の多くを共有しているため、衝突被害軽減ブレーキが搭載されているクルマのほとんどにACCが搭載されています。

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1件のコメント

  1. 前方渋滞2キロ10分という電光表示が出ていたとします。
    平均速度が時速12キロの渋滞が2キロという事になるのでしょうが、他の人よりも前に行きたいと言うのが人の心理で、過剰な速度で突っ込んで行けば渋滞が伸びていくのは当たり前。
    優秀なコンピューターが速度超過はさせないとか(可能であればコンピューターの判断で速度を抑える)車間距離をあけさせるとか渋滞の緩衝させる働きをすればいいのです。
    機会にジブンさえ良ければという邪な気持ちはないのですから。

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