夏のクルマのトラブル「オーバーヒート」なぜ起こる? エンジン故障で高額出費も!? 手軽にできる予防法とは

夏場はクルマがオーバーヒートしてしまうことがありますが、なぜ起こるのでしょうか。また、オーバーヒートを防ぐ方法はあるのでしょうか。

エンジンは冷却しないと壊れてしまう!?

 夏場のクルマのトラブルというと、「バッテリー上がり」とともに思い浮かぶのが「エンジンのオーバーヒート」です。

 クルマのオーバーヒートはなぜ起こるのでしょうか。

夏場はクルマがオーバーヒートしやすい
夏場はクルマがオーバーヒートしやすい

 エンジンにはその温度の過剰な上昇を防ぐために、冷却システムが備わっています。現行のクルマのほとんどは「水冷エンジン」が搭載されていて、冷却水を使ってエンジンを冷やしています。

 しかし、万が一この冷却システムに異常が発生しエンジンが冷却できないと、エンジン内部が異常な高温になり、エンジン内部部品にひずみや部品同士の焼き付きが発生してエンジンが故障してしまいます。

 「水冷エンジン」の冷却の仕組みは、冷却水が「シリンダブロック(ウォータージャケット)」でエンジン本体を冷却し、その後「サーモスタット(弁)」を介して熱くなった冷却水をクルマのフロント部分のラジエターで冷却、冷やされた冷却水はウォーターポンプで圧送され、再びシリンダブロックに戻ってエンジン本体を冷却するというものです。

 クルマのメーター内には「H」「C」という表示がありますが、これは「エンジン冷却水温度」の指針です。

 この水温計を見て、中間より「H」側に針が動いたり、エンジンの暖機運転が終了しているのに「C」付近でメーター針が停止している状態は「オーバーヒート」につながる可能性があります。

 新車時は問題ありませんが、車種・使用状況により異なるものの、走行距離がおおむね10万キロ付近になると部品の経年劣化が発生し、エンジンが冷却できなくなる恐れがあり、水温計が異常値を示している場合はディーラーや整備工場での点検をおすすめします。

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