なぜトラック後方に運転手名を「フルネーム」掲出? 似顔絵や趣味を記載のプレートも存在!? あえて第三者に知らせる理由とは
運送業のトラックなどにはドライバーの名前がフルネームで掲出されていることがあります。なぜあえて第三者に向けてフルネームを知らしているのでしょうか。
商用車のネームプレート…なぜ取り付けているの?
街中で活躍するトラックやトレーラーなどのリア部分やドア付近には、ドライバーの名前が記載されているネームプレートが取り付けられている様子をたまに見かけます。
なぜ、ボディにネームプレートを取り付けているのでしょうか。
トラックの後方には、「私は安全運転を心がけています」や「急の付く運転はしません」といったセリフと共にドライバーの名前が書かれていることがあります。
路線バスや観光バスの車内には、「運行責任者:●●」などと書かれていることがありますが、なぜ運送トラックの後方にネームプレートが付けられているのでしょうか。
運送会社のA氏によると、そもそもネームプレートの取り付けは「法律で指定されているものではありません」といい、あくまで社内規定であると説明。
続けて、ネームプレートを取り付けている理由について、以下のように話します。
「おもに安全運転のためです。
ネームプレートを取り付けることによって、自分の名前が誰にでも見られているという意識のもと、安全運転を心がけるきっかけになります。
また、何か運転上トラブルが発生してしまった場合、ドライバーの名前を指定して連絡をいただくことも可能なため、非常に便利だと思います。
そのため、私たちは、基本原則としてネームプレートを取り付けています」
一方で、商用車に取り付けるネームプレート制度を廃止した運送会社もあるようです。
首都圏を中心として運送をおこなっている運送会社のB氏は、ネームプレートについて以下のように話します。
「昔は、名前や似顔絵、趣味や出身地などを記載したネームプレートを取り付けていたのですが、今は廃止してます。
良いおこないをしたときなどに、名前で読んでもらえたり覚えていただけるほうが、ドライバーたちもうれしいということからネームプレートを取り付けていました。
しかし、個人情報保護が重視されるようになった昨今では、ドライバー本人たちからの了承が得られづらいというのが課題であり、結局現在ではネームプレートは廃止しています。
やはり、今はSNSの時代ですから、名前や顔写真が出ることには少し抵抗があるのかもしれません」
※ ※ ※
名前と顔写真だけで簡単に本人を特定することができる現在のインターネット社会では、やはり個人情報保護の観点からも廃止せざるを得ない企業もあるようです。
また、最近は女性ドライバーの活躍もあり、フルネームで記載するとストーカー被害の対象にもなりかねないため、名字だけにするといったパターンもあるようです。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。