飲酒運転をごまかすために「警察官の前で“缶チューハイ”グビグビ」男を逮捕! 無責任すぎる行動に「最高刑罰を!」の声も? 「発覚逃れ飲酒」はどんな法律に触れる?

交通事故を起こした際に、飲酒運転をごまかすため警察官の前で缶チューハイを飲んだとして、長野県に住む自営業の男が逮捕されました。巷では「飲酒運転後にお酒を飲めばごまかせる」といったウワサもありますが、これは本当なのでしょうか。

飲酒運転の発覚を免れようとする行為には「より重い罰則」も!

 長野県警中野署は2026年2月16日、長野県中野市内の県道で飲酒運転をして対向車と衝突事故を起こし、相手の男性にケガをさせたうえ、飲酒運転の発覚を免れるために警察官の前で缶チューハイを飲んだとして、中野市内に住む自営業の36歳の男を「過失運転致傷アルコール等影響発覚免脱」の疑いで逮捕しました。

 過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱とは、自動車運転処罰法の第4条に規定されている罪です。

 アルコールや薬物の影響下で自動車を運転して人身事故を起こし、事故後にそれらの影響が発覚するのを免れるため、追加でアルコールや薬物を摂取したり現場を離れてアルコールや薬物の濃度を減少させたりする行為などをおこなうと、この罪に当たります。

その場でお酒を飲めば飲酒運転をごまかせる!?(画像はイメージ、FreedomZ/PIXTA)
その場でお酒を飲めば飲酒運転をごまかせる!?(画像はイメージ、FreedomZ/PIXTA)

 警察によると、男は今年1月30日の午後8時すぎ、中野市内の県道を飲酒運転中にセンターラインをはみ出して対向車線を走っていたクルマに正面衝突し、相手の50代男性に軽傷を負わせる事故を起こしました。

 さらに通報を受けた警察官が現場に駆けつけ、男から事情聴取しようとしたところ、男は警察官の目の前で缶チューハイ1本を飲み、飲酒運転をごまかそうとしたということです。

 また警察官が男の飲酒を制止しようとした際、男が警察官の頭にチューハイをかけたことから、当時は公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕していました。

 なお警察官が到着した際には、すでに男は酩酊状態であり、車内から空になった酒類の容器が発見されました。その後の呼気検査で、警察官の目の前で飲んだ缶チューハイ以上のアルコール成分が、酒気帯び運転の基準値を超えて検出されたということです。

 男は過失運転致傷アルコール等影響発覚免脱の容疑を否認しているほか、公務執行妨害の疑いについても「酒をかけたのではなく、かかっただけ」などと否認しています。

 このニュースに対しインターネット上では、「同じような事例のニュースが何度もあったにもかかわらず、未だに知らずに自ら罪を重くしに行く人がいることが一番の驚き」「こういう時にごまかすための缶チューハイを常備していたワケですね。ホント悪質極まりない。規定内での最高刑罰を望みます」などの声が寄せられています。

 加えて、「『飲酒運転が見つかりそうになったら、その場で酒を飲めば、証拠がなくなる』とかの都市伝説でもあるのだろうか?」「昔読んだ法律漫画で同様の行為をして罰を免れる描写がありました。今はちゃんと罰する法律があるんですね、安心しました」などのコメントもみられました。

 実は上記コメントのように、巷では「飲酒運転がバレそうになったら、お酒を飲めばごまかせる」というウワサも聞かれますが、現実はそう甘くありません。

 まず今回の事案のように呼気検査によって体内のアルコール濃度を計測すれば、事故前から飲酒していたことが推測できます。

 また周辺の防犯カメラやドライブレコーダーの映像を分析したり、飲食店やお酒を購入した場所への聞き込みをしたりすることで、被疑者の行動や飲酒量などを割り出すことが可能です。

 そのほかには、状況に応じてスマートフォンのメッセージアプリなどを解析する手法もあります。

 このように複数の捜査方法から飲酒運転の事実の有無を判断するため、飲酒運転をごまかすのは現実的に難しいでしょう。

※ ※ ※

 酒気帯び運転の罰則は3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金であるのに対し、過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱の罰則は12年以下の拘禁刑です。飲酒運転などの発覚を免れようとする行為が悪質とみなされ、より重い刑罰が科されます。

 ドライバー自身が飲酒運転をしないことはもちろんですが、周囲の人も飲酒運転をさせない・見逃さないという意識を持つことが重要です。

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Writer: 元警察官はる

2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。

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