「ブレーキの踏み方」なぜ男女で異なる? 女性はかかとを床につけない!? 正しいブレーキの操作方法とは

ブレーキの正しい操作方法とは

 それでは、ブレーキペダルはどうすれば上手に扱えるようになるのでしょうか。やはり「ポンピングブレーキ」などを活用したほうが良いのでしょうか。

「皆さん勘違いしがちですが、『ポンピングブレーキ』は速度コントロールがメインの目的ではなく、後続車や周囲のクルマに、ブレーキングを知らせるサインのようなものです。

 ついブレーキを強く踏んでしまってガクガクしてしまう人もいますが、実際にブレーキが効き始める前の『遊び』の部分を使ってブレーキランプを点灯させているにすぎないんです。

 そのあと実際にブレーキをしっかり効かせて速度を落とすのが正解です」(教習所元教官K氏)

男女でブレーキの踏み方に違いがある
男女でブレーキの踏み方に違いがある

 またK氏はATが普及したことによる弊害も指摘してくれました。

「市街地などで多いのが不必要なブレーキです。ポンピングブレーキは意図があるので良いのですが、問題のない場面で速度コントロールにブレーキを使ってしまうとブレーキランプが点灯して後続車もつられてブレーキを踏み、それが連鎖することで渋滞を生みます。

 ブレーキコントロールの前にアクセルコントロールで速度調整することも重要だという意識が必要です」(教習所元教官K氏)

 アクセル操作で速度をできる限りコントロールし、ブレーキはしっかり制動・停止がするために使い分けることが重要なのだとか。どうすればブレーキをコントロールできるようになるのでしょうか。

「たとえば止まりたい目標地点(停止線や後続車の後ろ)を想定し、ブレーキの効きを一定に保ちつつ目標地点で止まれるように操作するクセを身に付けるのが大切だと思います。

 この『一定に』というのがポイントで、これができるようになると咄嗟の場合はさらに強く踏み込めますし、強すぎればペダルを少し戻してあげれば良いのです。

 これをさまざまなシチュエーションで繰り返すことで、ブレーキのフィーリングや効き具合を感覚的につかめるようになると思います」(教習所元教官K氏)

※ ※ ※

「男女によるブレーキの踏み方の違い」というより、「体格差によるブレーキ操作の違い」があるというわけです。

 ブレーキをしっかり踏み込むためにも、正しいシートポジションと運転に適した履物が大切です。

 さらに、不必要なブレーキングを減らして速度コントロールはアクセルでおこない、ブレーキは制動するために使うということが覚えておくと良いでしょう。

 この当たり前のようでいて実は結構難しい作業を覚えることで、ペダルの踏み替えでもしっかり止まれるようになるということです。

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Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ

2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。

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