事故の証拠「撮れてない…」なぜ? 夏の「ドラレコ」は熱に注意!? 対策方法はあるのか
2022年は、6月の時点で40度近い気温となる地域が多数あり、全国的に記録的な猛暑となっています。人の暑さ対策も重要ですが、高温になりやすい車内への注意も忘れてはいけません。炎天下の駐車は、短時間で屋外よりも温度が高くなることが多く、電子機器にダメージを与える可能性があります。
猛暑でのクルマはどこまで暑くなる?
最近のクルマには、ETC車載器やドライブレコーダーといった電子機器をつけていることが多いですが、夏場は高温となる車内において熱ダメージは電子機器にどのような影響があるのでしょうか。
2022年は、6月の時点で40度近い気温となる地域が多数あり、全国的に記録的な猛暑となっています。群馬県伊勢崎市では6月25日に40.2度を記録し、6月では観測史上初となる40度超えとなりました。
気温の高い日には、人の暑さ対策も重要ですが、高温になりやすい車内への注意も忘れてはいけません。
とくに炎天下で駐車されているクルマは、短時間で屋外よりも車内温度が高くなることが多く、車内の電子機器に大きなダメージを与える可能性があります。
国内の電子機器メーカー担当者は、高温の車内がETC車載器とドライブレコーダーに及ぼす影響について次のように説明します。
「ETC車載器は、マイナス40度から85度までの温度なら動作保証の範囲となっています。
また、ドライブレコーダーもETC車載器同様に80から85度の温度には耐えられますが、それ以上の温度になると本体よりも挿入されたメモリーカードに故障のリスクが出てきます」
このように、ETC車載器やドライブレコーダーは、およそ80度以上の温度から故障のリスクが高まるようです。
万が一、ETC車載が熱トラブルになった場合はETCゲートを通行出来ない恐れがあるほか、ドライブレコーダーでは事故やトラブル時の証拠が録画出来ていない可能性もあり得ます。
なお、実際の車内温度について、JAFが実証実験をおこなったデータがあります。実験では、気温35度の屋外駐車で、炎天下における車内温度が測定されています。
この実験では、対策をまったくおこなっていない車両に加え、サンシェードや3cmほどの窓開け、エアコンの使用といった対策をおこなった車両も用意されました。
結果として、車内の最高温度は対策なしの車両が1番高く、57度を記録。もっとも最高温度が低かったのはエアコンを作動させた車両で、車内の温度は27度にとどまりました。
一方で、同様の実験では、ダッシュボードの温度も測定されており、対策なしの車両では79度の高温を記録。
車内温度が比較的低かったエアコンを作動させた車両でも、ダッシュボードは61度となっており、じゅうぶんに高温であることがわかります。
前述の通り、ETC車載器やドライブレコーダーは、おおよそ80度から故障のリスクがあるため、79度では故障する可能性も非常に高いといえます。
ダッシュボードの温度の上昇をもっとも抑えられたのは、サンシェードを活用した車両でも温度は52度となりました。
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