港区青山で「充電難民」になった話… インフラだけじゃない!? 充電設備は沢山あるのに充電できなかった理由とは
近隣の輸入車ディーラー数か所に行ってみたが…玉砕
話を戻します。ホンダeを充電するためにメルセデス・ベンツ、BMWなどの高級車ディーラーを含め回ってみたのですが、4軒ほど回りましたが結論からいうと、どこも充電はできませんでした。
ホンダeのナビ画面に表示される充電器の「満空」情報では「空」を示していても、実際に行ってみると充電スペースにほかのクルマを駐車しています。
おそらくディーラーを訪れているお客さんのクルマだと思われます。それをどかしてまで充電することはさすがにできません。
なかには「急速充電器」の案内に従って店舗の敷地に入ってかなり奥まで進んでから、充電用スペースに充電していないクルマが駐車していたこともありました。
進んでいく間にディーラーの人達に驚いた目で見られることもあり、こちらとしても「場違いなところに来てしまった」という居心地の悪さを何度も感じることになってしまいました。
ナビ画面で「空」と表示されていてもディーラー設置の急速充電器の場合「満空」情報だけでは、実際に使用できるかどうかはわからないため、事前にディーラーに電話をして確認することをお勧めします。
その場で充電が不可とわかれば、少なくとも、現地までいって場違いなところに来てしまった、という経験はしなくて済むでしょう。

今回の「充電難民」は都心に特有の状況だったかもしれません。都心にある輸入車ディーラーはどこも限られた敷地のなかで充電器を設置し、さらにお客様用の駐車スペースも確保しなくてはいけません。他社のEVが充電できる余裕などないと思ったほうがよさそうです。
今回、色々なEVに乗って30か所以上で充電をしてみたわけですが、さまざまな充電経験を経て、やっと横浜市青葉区に全国で1か所だけ稼働している「公道設置充電器」(2021年6月にスタートした24時間利用可能な急速充電器2基)が、時間を気にせず、車種を問わず遠慮なく充電できるのはありがたいことだと感じました。
ただでさえ道が狭い都心の公道に充電器を設置するのは困難かもしれませんが、都会ではEVのカーシェアも増加中ですが、自宅に充電設備を持たない人にとっても気軽に確実に利用できる充電器が増えることが望まれます。
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。
























