見づらくない? バックミラーが画面になった「デジタルインナーミラー」使ってわかった〇と×
実際に使っている人の評価は?
実際にデジタルインナーミラーを使用するユーザーはどう思っているのでしょうか。
トヨタ「アルファード」オーナーのSさん(40代・男性)は、キャンプ道具などで後方視界が遮られることが多いので、社外品を取り付けたといいます。

「ちょうどドライブレコーダーも欲しいと思っていたところに、デジタルインナーミラーにすれば一石二鳥だと教えてもらい装着することにしました。
カメラモードにすると通常のミラーとは違う倍率なので慣れるまでに時間がかかるかもしれませんが、思った以上に夜の視界が明るく、後方視界は格段に確認しやすくなりました」
また、前出のY整備士は、ミニバンやSUVだけでなくスポーツカーなどにも最適だといいます。
「スポーツカーは空力を優先したボディ形状なので後方が迫り上がっているデザインが多く、後方視界が悪くなってしまいます。
でもデジタルインナーミラーを装着すればクリアな後方視界が得られるので、そういったクルマには最適だと思います」
装着したオーナーらに話を聞くと、デジタルインナーミラーはかなり高評価を得ているようです。
そこで、メーカー純正のデジタルインナーミラーを標準装着しているホンダの電気自動車「ホンダe」で体験してみました。
ホンダeは、バッテリー容量が35.5kWhの都市型BEV(バッテリーEV)で、「ベースグレード」はフル充電で283km(WLTCモード)、「アドバンス」は259km走行することが可能です。
デジタルインナーミラーは、ホンダでの名称は「センターカメラミラーシステム」といいますが、実際に使ってみると確かに便利な機能といえます。
しかもホンダeの場合、カメラと液晶ディスプレイによってサイドミラーまでデジタル化されており、インパネに5つのスクリーンが水平に配置された、近未来的なインテリアも特徴のひとつとなっています。
ただ、通常のミラーに慣れていると、最初に感じるのは「距離感の難しさ」です。
モニター(カメラ)モードでは液晶ディスプレイに後方の映像がかなり大きく表示され、またカメラの映像では細部まで見えすぎているため、視覚情報が処理しきれないせいか違和感を覚えました。
それでもしばらく走っていると、ある程度は慣れてきて、なかでもサイドカメラミラーシステムは非常に確認しやすく、走行モードをバックにすると、自動で少し下向きにカメラが向きを変えて駐車場枠などを把握しやすかったです。
見え方は慣れが必要なものの、通常のミラータイプよりも輪郭などがはっきりしており、使いやすいのは間違いありません。
ホンダeのセンターカメラミラーシステムは録画機能が盛り込まれていないので、ドライブレコーダー機能も欲しい場合は別途装着する必要がありますが、他メーカーでは純正で録画機能が盛り込まれているものもあり、今後の改善に期待したいところです。
Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ
2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。






















