「気付かなかった…」人気のミニバンや軽で当たり前の「スライドドア」実は見逃しがちなリスクとは

ミニバンや軽自動車の普及が進んでいるスライドドアは、子育て層には最適だといわれます。その理由と、見逃しがちなリスクについて紹介しましょう。

後方から接近する車両から見るとスライドドアは「開いているのが気付きにくい」!?

 SNSなどでも、一度スライドドアの良さを体感してしまうと「二度と手放せない」「次もスライドドアを選びたい」との声がよく聞かれます。

 子育て世代がスライドドアで得られるメリットを挙げてきましたが、リスクはないのでしょうか。

 子どもが勢いよくドアを開けてしまい隣のクルマにぶつけてしまうリスクは、スライドドアの場合少ないと書きました。

 開いた際に、スライドドアが車体からはみ出る幅が少ないことがその理由でした。

 しかしはみ出し幅が少ないというメリットも、時にはリスクにもなり得ます。どういうことでしょうか。

後方の車両からみた場合、通常のヒンジ式ドアに比べスライドドアは開閉していることに気づきにくいことがあります(画像はイメージです)
後方の車両からみた場合、通常のヒンジ式ドアに比べスライドドアは開閉していることに気づきにくいことがあります(画像はイメージです)

 例えば路上に駐車した際、道路側のドアを開けるケースがあります。

 通行する後続車両から見た場合、スライドドアでは開いたことが気付きにくいというリスクが生じます。

 不意に子どもが降りてしまい、乗降に気付かなかった後続車と接触する危険もあります。

 2022年1月にフルモデルチェンジしたトヨタ 新型「ノア/ヴォクシー」には、こうした後続車との接触リスクを回避する安全支援機能「安心降車アシスト(ドアオープン制御付)」がオプション設定され、注目を集めていますが、普及はこれからです。

 子育て世代にとって、スライドドアから得られるメリットも大きいのですが、乗り降りする子どもの動向には十分に気を配らないとなりません。

 ただしこれはドア形式に関わらず、ドライバーとしての重大な責任といえるでしょう。

 後席ドアを内側から開かなくする「チャイルドロック機能」なども有効活用しながら、事故を未然に防ぎたいものです。

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