秋田道最後の区間「別線で整備」へ 現道活用が“技術的に困難”である理由は?

秋田道の未開通区間である今泉IC(仮称)~蟹沢IC間について、現道を活用せず別線での整備が望ましいという方針案がまとまりました。どのような理由があるのでしょうか。

現道の翔鷹大橋とは別に架橋

 秋田道でつながっていない区間の対応方針が決まりました。

秋田県道325号「翔鷹大橋」((C) Google)
秋田県道325号「翔鷹大橋」((C) Google)

 国土交通省東北地方整備局能代河川国道事務所は2022年6月17日、秋田県内の日沿道(日本海沿岸東北自動車道、仮称)・今泉IC(仮称)~蟹沢IC間の整備について、対応方針案がまとまったと発表しました。

 日沿道は、新潟市と青森市を日本海沿いに結ぶ高規格幹線道路の路線名です。実際の道路標識では、区間によって日東道(日本海東北道)や秋田道、東北道として案内されています。秋田道に該当する区間は、日東道と接続する河辺JCT(秋田市)から、東北道に接続する小坂JCT(秋田県小坂町)までです。

 今回は、そんな秋田道のうちルートが決まっていなかった今泉IC~蟹沢IC間について、整備のあり方を話し合う有識者委員会が開催されました。

 米代川を渡るこの区間は現在、秋田県道325号の翔鷹(しょうよう)大橋が架かっています。大館能代空港へのアクセス道路として整備されたこの橋は、その一部分(蟹沢大橋、橋長380m)が最大支間180mのエクストラドーズド橋として国内最大級を誇ります。

 秋田道のルートは、すでに完成しているこの翔鷹大橋の活用も視野に入れて検討されました。

 しかし、エクストラドーズド橋は特殊な構造のため、高規格道路網に組み込んで耐震補強を行う場合、設計時も施工時も技術的課題が多く、事業費も膨大となるため、実現性が低いといい、このため別線で整備することが望ましいという結論に至ったといいます。

 別線は、翔鷹大橋より上流(東)側に新たに橋を架ける形で通します。道路は2車線(片側1車線)で、延長は約1.7km、サービス速度は前後区間とそろえて80km/hの規格(第1種第3級)が検討されます。

※ ※ ※

 秋田道で同じく未開通として残る二ツ井白神IC~今泉IC間も、新線建設や現道の交差点の立体化など複数の整備事業が進行中です。

 このうち、二ツ井白神IC付近で国道7号と直結させる「能代地区線形改良」は2024年度、小繋IC(仮称)~今泉IC間の「二ツ井今泉道路」(延長約4.5km)は2023年度にそれぞれ開通する予定となっています。

【画像】秋田道未開通区間のルートを確認する(9枚)

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1件のコメント

  1. この橋舗装が劣化していて凄く路面状況が悪いんだよな。
    今は穴が埋められて多少マシになったけど、今年の春先は大きい穴が複数開いていて非常に危険だった。
    あまり幅広くないし、新しい橋の方が良いと思うよ。

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