アメ車が「完全和室仕様」に大変身!? 究極の「和風バン」なぜ誕生? シボレー「アストロ」の改造理由とは
かつてシボレーが販売していたバンの「アストロ」。日本でも根強い人気がありますが、お台場で開催されたイベントにて個性的なカスタマイズが施された「完全和室仕様」が展示されていました。
シボレー「アストロ」のシブすぎるカスタムとは!
2022年5月15日に東京・お台場で開催されたカーイベント「34th Annual MOONEYES Street Car Nationals」では、国内外問わずさまざまなメーカーのクルマが展示されました。
そんななか、日本でも根強い人気があるシボレー「アストロ」の個性的なカスタマイズ仕様が展示され注目を集めました。
アストロは、1985年から2005年にかけて2代に渡って米国販売されていたバンタイプの乗用車です。とくに初代は、1990年代に日本でも若者を中心に人気を集めました。
アストロには、ハイルーフ仕様とロールーフ仕様があり、今回、ストリートカーナショナルズに展示されていたのは、2代目である1996年式のハイルーフモデルです。
出展していたのは、埼玉県戸田市に店舗を構えるピットインアクツで、輸入車を中心に、幅広いモデルの板金・塗装などを手掛けているカーショップです。
展示されたアストロは、ピットインアクツのデモカーのひとつで、内装に和風の加飾が施されているのが特徴となっています。
前席を残して、後部は畳が敷かれたスペースとなっており、壁面は木目の深みが際立つウッドパーツで加工されています。
窓の部分はふすまをイメージしたデザインとされており、室内には盆栽や火鉢が置かれるなど、まるで昔ながらの日本屋敷のように見て取れます。
では、なぜ米国車であるアストロに、あえて和風のカスタムが施されているのでしょうか。
ピットインアクツ代表の阿久津氏は、カスタムの理由について以下のように話します。
「普段からイベントなどに出展させていただいていますが、外装のカスタムはおこなっている人が多く見られます。
そこで、ほかの人がやっていないことにチャレンジしてみようと考え、思い切って内装の和風カスタムをおこなうことにしました」
このような背景でおこなわれた和風カスタムは功を奏したようで、阿久津氏は「イベントでは驚かれたり、写真をたくさん撮っていただいたり、カスタムについて質問を受けることもよくあります」といいます。
また、カスタムの方法について阿久津氏は「イチから製作しているパーツなどを活用しています」と話しており、ピットインアクツのアストロは、日本に1台のオリジナル車両となっているようです。
壁面などに使用されているウッドパーツも、ホームセンターで購入した木材をバーナーで炙り、あえて木目や木の色に深みを出しているそうで、畳は専門の業者に依頼し、特注で製作してもらったものとなっています。
製作は、本来の作業依頼の合間などを縫っておこなわれ、既存のパーツが使われていないぶん、時間や労力がかなり費やされているといいます。
阿久津氏は、同様のカスタム依頼について「受けることは可能ですが、時間や費用がかなりかかってしまうため、お客さまと要相談で決められたらと思います」と話しており、和風内装のカスタムを依頼することも可能です。
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なお、ピットインアクツでは、同じ1996年式のアストロを活用したデモカーがもう1台存在。
そちらの車両はロールーフのモデルとなっており、内装には警察の護送車のようなカスタムが施されています。
和を勘違いした外人さんがやった的テイストですね。
やるなら茶室テイストで。