「クラウン」を見たら警察車両を疑え!? 地味セダンばかりじゃない!「覆面パトカー」の見分け方
どんな車種が多い? 出没する時間帯は?
では、覆面パトカーにはどんな車種が多いのでしょうか。
これは圧倒的にトヨタ「クラウン」が多いといわれています。
全国どこへもクルマで撮影に出向くフリーカメラマンのS氏は、高速道路上でクラウンを見かけたら覆面パトカーをまず疑うそうです。
「とくに白やシルバー、黒など地味なカラーのクラウンで、走行車線で制限速度を守って走っているクルマは覆面パトカー率が高いと思います。
追い越し車線を走行中にクラウンを見かけたら、すぐ走行車線に車線変更して速度を落とすように心がけています」と、S氏は語っていました。
白黒に塗り分けられた(俗にいうパンダカラー)パトカーもそうですが、覆面パトカーも含めてクラウンが多数を占めています。
13代目(先々代)や14代目(先代)のクラウンが多く、最近では15代目(現行)も覆面パトカーとしてデビューしているようです。速度を守って走行しているこれらの車両を見かけたら要注意です。
覆面パトカーとして使用できるクルマは細かい選定基準をクリアする必要があり、ボディサイズやドアの数、ピラーの有無、排気量など、その規定はさまざまです。
その条件に合致するのがクラウンやトヨタ「マークX」、スバル「レガシィB4」などのセダンとなります。
つまり、「地味な色のセダン」、「走行車線を法定速度内で走行」、「リアウインドウが濃いめのスモークガラス」という基本的な特徴がありますので、周囲にそれらしいクルマがないか注意する必要はありそうです。
しかし昨今では、スバル「WRX」のド派手はブルーの覆面パトカーの目撃情報もあり、車種だけで判断するのは難しくなってきそうです。
ちなみに、覆面パトカーは赤色灯を点灯させてサイレンを鳴らすまでは交通ルール的には一般車両と同じ扱いです。制限速度は遵守して走行し、違反車両を見つけると緊急走行を開始します。
次に、覆面パトカーが出没するのはどのようなシチュエーションが多いのでしょうか。
前出のS氏が目撃した例によると、もっとも注意したいのが「夕方の渋滞前の午後」だといいます。
まだ渋滞するほど交通量が多くなく、晴れていれば見通しも良いという状況で、追い越し車線が空いていたりすればスピードを出しすぎてしまうドライバーも多いわけで、そんなドライバー心理を突いて、覆面パトカーが走行車線を目立たないように流していることが多いようです。
「最近は猛スピードでかっ飛んでいるクルマも減りましたが、そこまでスピードが出ていなくても追い越し車線をずっと走っているクルマを取り締まることが増えているそうです。
当の本人はそんなにスピードを出していないのに、覆面パトカーに捕まってびっくりするみたいです」(カメラマン S氏)
これはいわゆる「車両通行帯違反」と呼ばれる違反です。
右側車線はあくまで追い越し用であり、追い越しが完了したら速やかに走行車線に戻らなければならないと道路交通法でも定められています。
ちなみに2019年の車両通行帯違反は6万775件で、「最高速度違反」の32万5755件よりも少ないとはいえ、違反全体の12.6%を占めています。
とくに初心者から少し慣れたドライバーは道が空いている車線を選びがち。追い越し車線は走行しても、追い越しが終わったら走行車線に戻らなければなりません。
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誰しも覆面パトカーに取り締られたくはありません。
ただ、覆面パトカーらしきクルマを発見したときだけスピードを控えたり交通ルールを守るのではなく、常に安全運転をおこなうようにしましょう。
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