世界初公開されたレクサス新型SUV「RZ」最速試乗! トヨタ社長の「ワォ」の理由が分かった!? 新型「bZ4X」と全く違う魅力とは
2022年4月20日、レクサス初のBEV専用モデルとなる新型「RZ」が世界初公開されました。今回はその発表に先駆けて試乗した印象を解説していきます。
世界初公開に先駆けて試乗! 豊田社長の「ワォ」と驚く! 新型「RZ」はどんなクルマなのか?
トヨタのカーボンニュートラルへの対応は「選択肢を狭めない」と全方位戦略を掲げていますが、そのなかで電動化リッチな方針を掲げるのがプレミアムブランドであるレクサスです。
2004年にハイブリッドモデル「RX400h」を投入以降、さまざまなカテゴリーに電動化モデルをラインナップし、2021年4月に累計200万台を達成しています。
その流れはより勢いを増し、2030年にすべてのカテゴリーにBEVをラインナップ、2035年にBEV100%を目指すと発表しています。
すでにコンパクトSUV「UX」をベースにしたBEV「UX300e」を投入済みですが、本命となるモデルが登場しました。
それがレクサス初のBEV専用車「RZ」です。
筆者(山本シンヤ)は世界初公開に先駆け、プロトタイプにドイツ・ニュルブルクリンクを模したトヨタ下山テストコース・第3周回路で試乗してきました。
ちなみに2021年12月におこなわれたバッテリーEV戦略に関する説明会のなかで流された映像では、豊田章男社長がレクサスの佐藤恒治プレジデント共にRZの試作車に乗り、ある操作をしたときに「ワォ!!」と歓声を上げました。このとき、筆者は「RZの何に対して驚いたのか?」に興味がありました。
まず、多くの人が気になるのが、同じBEVであるトヨタ「bZ4X」とその姉妹車であるスバル「ソルテラ」との関係性でしょう。
プラットフォームのe-TNGA、パワートレインのeアクスルといった主要部品は共用していますが、それ以外の構成部品、制御系、味付けはレクサス独自です。
さらに新型bZ4X/新型ソルテラは新組織であるZEVファクトリーが開発を担当していますが、RZはレクサスインターナショナルと開発形態も完全に異なります。
エクステリアはパッと見は「NX」のクーペ版のように見えますが、全体的なプロポーションや面の構成などを含めてNXよりもスマートな印象です。
特徴的なのはスピンドルボディのコンセプトを反映されたグリルレスのフロントマスク、シンプルでクリーンな水平基調のデザイン、BEVのレイアウトを活かしたタイヤの四隅配置などが効いています。
ちなみにタイヤは前後異形でフロント235、リア255サイズとなっています。これはデザイン性だけでなく、レクサスが求める運動性能を実現のための機能部品という位置づけです。
ちなみにリアのホイールは純正とは思えないワイドリムでタイヤも引っ張り気味ですが、これは接地面積をできるだけ稼ぐためだそうです。
インテリアはNXとの共通性は高いデザインとなっていますが、コクピット感を強めたセンターコンソール周りのレイアウト、スッキリした造形のメーター周り、ダイヤル式のシフトノブなどの採用により、レクサスの世界観を崩さずに先進性がプラスされています。
ちなみにドライブモードのセレクトはNXのようなダイヤル式ではなくモニター内で操作します。
これはアップデートの対応を考慮した判断だといいます。考え方に関しては納得ですが、直感操作ができないので操作性は今ひとつです。せっかくの大画面を活かして、分割表示ができると嬉しいです。
クーペスタイルですが2850mmのロングホイールベースを活かした足元スペースや解放感を高めるパノラマルーフ(シェードレスで眩しさとUV光線をカットするガラスを採用)なども相まって、見た目以上に広々した室内空間に仕上がっています。
パワートレインは前後独立モーターの「ツインモーターAWD」のみの設定で、FF駆動はラインナップせず。システム出力は230kW(フロント:150kW/リア:80kW)と新型bZ4X/新型ソルテラより高出力化されています。バッテリーは新型bZ4X/新型ソルテラと同じ71.4kWhで、航続距離は約450kmと発表されています。
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