なぜ消えた? 昔は定番装備の「灰皿」設定無し多数 「オジサン涙目」で煙モクモク減少! 喫煙装備無くなった理由とは
昔のクルマには「灰皿」や「シガーソケット」が標準装備されていました。しかし、最近のクルマでは装備されなくなっています。灰皿はいつから姿を消したのでしょうか。
車内の「灰皿」はもうなくなっている?喫煙者衰退の歴史
かつて、クルマの車内には「シガーライター」や「灰皿」など喫煙のためのアイテムが標準装備されているのが一般的でした。
しかし、最近のクルマには、そうしたタバコ装備は見られません。灰皿はいつから姿を消したのでしょうか。
かつて、車内の喫煙アイテムといえばインパネ中央部にシガーライターや灰皿が設置されていたほか、車種によっては後席センターコンソールにも灰皿がその備え付けられるなど、車内機能&装備のなかでも重要視されていたことがわかります。
しかし、最近ではシガーライターはシガーソケットとして電源を取る場所に特化。灰皿は小物入れへと姿を消しています。
JT(日本たばこ産業)が、1965年から2018年にかけて、3万人を対象に調査をおこなった「喫煙者率」のデータによると、1965年の喫煙者率は、男性が82.3%、女性が15.7%。一方の2018年では、男性が27.8%、女性が8.7%となっています。
このデータから、調査開始当初に比べて、現在ではかなり喫煙者が減っていることがうかがえます。
タバコが「身体に悪影響を及ぼす」として広まったのは、1962年と1964年に英国王立内科学会と米国公衆衛生総監諮問委員会が、それぞれ「喫煙と健康」という報告書を発表したことがきっかけとされています。
その後、1966年には、米国政府がタバコのパッケージへ「紙巻たばこ喫煙はあなたの健康に危険をもたらすかもしれない」と警告表示し、本格的に喫煙への注意喚起が始まりました。
それからも英国や米国を中心に禁煙の動きが高まり、日本では1987年に厚生労働省が「喫煙と健康問題に関する報告書(たばこ白書)」を発表。
続けて、1996年に「公共の場所における分煙のあり方検討会報告書」として、現在おこなわれているような分煙への取り組み方が発表されました。
さらに、日本は2004年にWHO(世界保健機構)が2003年に発令した「たばこ規制枠組条約」へ同意。この条約によって世界的に禁煙の動きが急速化し、日本でも喫煙者数を減らす要因のひとつとなりました。
では、2022年4月現在の新車ラインナップに灰皿を備えている普通車はあるのでしょうか。
ホンダの広報担当者によると、ホンダ車のなかで灰皿を標準装備しているモデルはないといい、次のように説明しています。
「2008年頃を最後に、純正装着の灰皿はなくなりました。健康志向の高まりから喫煙者が減少し、灰皿よりも携帯電話などに適した収納が要望されるようになった時代背景もあり、純正装着の灰皿は廃止となりました」
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このように、喫煙へのマナーや健康被害、分煙についてのあらゆる動きが進められてきたことで喫煙者が減少したのに加え、携帯電話などの収納スペースを確保するという理由から、クルマのタバコ装備は徐々にその姿を消していったのです。
そもそもタバコを吸う人間が減っているし、匂いが残るから洗ってもなかなか匂いは取れないしそうなると売りに出してもマイナス点になるのでは?