一番売れたメルセデス・ベンツ車はなんと「Gクラス」! 1000万円超えのSUVがいま大人気の理由とは

日本自動車輸入組合(JAIA)が発表した2021年度(2021年4月から2022年3月)の数字を見てみると、メルセデス・ベンツ車で一番売れたモデル、ベストセラーカーには「Cクラス」や「Aクラス」などの人気モデルを抑え「Gクラス」が輝きました。なぜエントリーグレードでも1200万円を超える高級SUVのGクラスがいま、人気なのでしょうか。

Gクラスは景気に左右されない、ひたすらに根強い人気を誇る

 それには、いくつかの要因が絡み合っていると思います。

メルセデスAMG「G63」のフロントフェイス
メルセデスAMG「G63」のフロントフェイス

 まず、重要なのはGクラスのデザインでしょう。丸いヘッドライトに直線基調のボディ。クラシカルでありながらも、わかりやすい力強さを備えています。この「力強い!」というイメージがGクラスの人気の根源にあることは間違いありません。

 またGクラスは、もともと軍用車「ゲレンデヴァーゲン」として開発され、それを民生用に転換されたもの。“なんちゃって”のSUVではなく、本物の軍用車をルーツとするオフローダーなのです。その「本物感」もGクラスならではの魅力です。

 さらにGクラスは、メルセデス・ベンツのSUVラインナップのなかでも最上級クラスの扱いを受けています。端的にいえば、高額です。

 エントリーグレードとなる「G350d」でも1294万円。上位グレードであれば1700万円を超え、高性能なAMGであれば2200万円以上もするのです。

 つまり、見るからに「力強そう」であり、由来は「軍用車」、そして「価格も高い」というのがGクラスです。

 そうした力強く、タフで高いクルマが欲しいという人は、いつの時代も一定数いるもの。そうしたニーズに、わかりやすいキャラクターで提示されているのがGクラスです。

 実際にメルセデス・ベンツ日本の広報にたずねれば、いつだって「Gクラスの販売は、非常に安定しています」と同じ答えが返ってきます。これは最近だけの話ではなく、10年前もそうでした。景気に左右されない、ひたすらに根強い人気を誇っているのです。

 今回、コロナ禍と半導体不足、そして原油の高騰というトリプルパンチにより、メルセデス・ベンツの多くのモデルが販売を落としましたが、そんな逆風の中でもGクラスは安定していた。それが、今回のベストセラー獲得の理由といえるでしょう。

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Writer: 鈴木ケンイチ

1966年生まれ。國學院大学経済学部卒業後、雑誌編集者を経て独立。自動車専門誌を中心に一般誌やインターネット媒体などで執筆活動を行う。特にインタビューを得意とし、ユーザーやショップ・スタッフ、開発者などへの取材を数多く経験。モータースポーツは自身が楽しむ“遊び”として、ナンバー付きや耐久など草レースを中心に積極的に参加。見えにくい、エンジニアリングやコンセプト、魅力などを、分かりやすく説明するように、日々努力している。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。

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