2023年にも日本登場!メルセデス・ベンツの最新型EV「EQE」ってどう? ドイツで速攻試乗
メルセデス・ベンツは着々とEV(電気自動車)シフトを進めています。日本では「EQC」「EQA」とSUVタイプしか選べませんが、欧州ではすでに高級モデルの「EQS」や3列7人乗りSUV「EQB」なども市場導入されています。今回、新たに登場した「EQE」の国際試乗会が開催されました。モータージャーナリスト、大谷達也氏のレポートです。
着々とラインナップを増やすメルセデスのEV「EQシリーズ」
メルセデス・ベンツが新たに開発した電気自動車(EV)、「EQE」にドイツで試乗しました。
近年、ヨーロッパではEVの販売台数が急激に増えており、2021年には乗用車全体に占めるEVの販売比率が9.1%に達しました。つまり、新車で販売されたクルマの、ほぼ10台に1台がEVだった計算になります。
それにも増して驚かされるのが、その伸び率。というのも、2020年のEV販売比率は5.4%だったので、2021年はほとんど倍増に近い勢いで数字を伸ばしていたのです(欧州自動車工業会の統計より)。
ちなみに、日本のEV販売比率は2020年が0.6%で、2021年が0.9%でした(自販連の統計より)。つまり、伸び率としては欧州並みでも、絶対的な比率としてはまだまだ低いといえるでしょう。急速なEVシフトへの是非はともかく、日本とヨーロッパでは、ユーザーとメーカーの双方にEVに対する意識に大きな違いがあるのは間違いなさそうです。
ドイツの代表的なプレミアムブランドであるメルセデスベンツも、目覚ましい勢いでEVのラインナップを増やしています。ドイツ本国ではすでに「EQC」、「EQA」、「EQS」、「EQB」などを発売。これに加わる形で登場したのが、今回、試乗したEQEです。
メルセデス・ベンツのEVは、いずれもモデル名がEQのアルファベット2文字で始まり、それに続く3文字目がクラス(セグメント)を示します。
ちなみにEQC、EQA、EQBの3台は、それぞれ「GLC」、「GLA」、「GLB」をベースとしたSUVですが、EQSとEQEはEV専用のプラットフォームを用いたセダンで、EQSは既存の「Sクラス」、EQEは既存の「Eクラス」に相当します。
ただし、EQSやEQEの位置づけは、SクラスやEクラスとは微妙に異なっています。そのことは、それぞれのスタイリングを見比べればわかってもらえるでしょう。
EQSやEQEは流麗なルーフラインが特徴的で、まるでクーペのようですが、SクラスやEクラスはリアウィンドウとトランクの間に明確な“折れ曲がり”があり、いかにもセダンらしい形に仕上げられています。インテリアにしても、EQSやEQEのほうが現代的で、SクラスやEクラスの落ち着いた雰囲気に比べると、より華やかに見えます。
では、EQSとEQEでは、どのような違いがあるのでしょうか?
これはSクラスとEクラスの関係と同じで、EQEのほうがEQSよりボディがコンパクトなほか、後席の居住スペースや装備品により重きを置いたEQSに対して、EQEはどちらかといえば前席重視のクルマづくりになっています。
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