実は「値上げ」じゃなく「割引」から始まった? 首都高2割引「深夜料金」に注意! NEXCOとの違いとは
2022年4月1日から首都高の上限金額が「値上げ」されました。一方、新たに2割引きとなる深夜割引料金(0-4時)も設定されています。実はNEXCOの深夜割引とは少し仕組みが異なるようです。
「4月1日午前0時」をめがけて用賀料金所を通過したつもりが…
2022年4月1日午前0時から首都高料金が大きく改定されました。
なお値上げばかりに注目が集まっていますが、実は新たに2割引きとなる深夜割引料金(0-4時)も設定されています。
4月1日午前0時から深夜割引適用となったので、このたびの料金改定は「値下げ」から始まったことになります。
同時にETC専用出入口もイッキに29か所増えて3月1日からの5カ所と合わせて合計34か所になり、この4月1日は首都高料金について一気に様々な変更が行われた歴史的な日となりました。
午前0時から午前4時の間に首都高の料金所を通過すれば20%の割引となる深夜割引は、東名や関越、中央道などの高速道路の深夜割引とは適用の基準が大きく異なります。
筆者(加藤久美子)の「失敗体験」も紹介しながら、首都高の深夜割引について注意点をまとめてみました。
4月1日午前0時。首都高料金の改定は20%割引から始まるということで、カウントダウンしながら、午前0時になったのを確認して首都高速3号線の用賀本線料金所を通過しました。
用賀から入ったあと、一度渋谷で降りて、その後再び首都高に入り箱崎PAに向かいました。
「ETC利用履歴発行プリンター」を使ってETC利用明細書を出力するためです。
割引料金がどんなふうに表示されるのか?わくわくしながら、出てきた利用明細書を見ると次のように書かれています。
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2022年4月1日 00:10
入口料金所 用賀
出口料金所 渋谷(上)出口
通行料金430円
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と、記されていました。時間は00:10となっており、これは渋谷出口を出た時間のようで、そして料金は430円なので割引にはなっていないようです。
その後、ウェブ上でETC利用明細を調べてみたところ、首都高に入った日時は「22/3/31 23:59用賀」と記されていました。
確かに時報で午前0時になった数秒後に料金所を通過したはずなのにこれはどういうことなのでしょうか。
すぐに、首都高お客さまセンターに電話して聞いてみたところ、意外な答えが返ってきました。
「深夜料金適用となる時間の基準は料金所ではなく、首都高に入って最初のETCアンテナとの通信時間が基準になります」
これまであまり意識したことがなかったのですが、深夜料金適用の基準は料金所(料金ブースがある場所)ではなく、用賀料金所手前約240mの場所に設置してあるETCの通信機械を通過した時間が基準となるそうです。(用賀以外も同様です)
恐らくそのあたりでカウントダウンを始めたので、通過したのは3月31日23時59分55秒くらいだったのでしょう。
この場合は、深夜料金の適用にはならないとのことでした。
と、ここで思い出されるのが東名などNEXCO高速道路の深夜割引です。
例えば、東名高速であれば、東京料金所から東名に入った時間が23時59分であっても、深夜割引が適用されます。
NEXCOの高速道路においては、「午前0-4時の間に高速道路を通行」していれば深夜割引適用となります。
1.午後11時に入って、午前6時に出る 〇NEXCO ×首都高
2.午前0時に入って、午前2時に出る 〇NEXCO 〇首都高
3.午前3時59分に入って午前5時に出る 〇NEXCO 〇首都高
4.午後8時に入って、午前0時に出る 〇NEXCO ×首都高
このようにNEXCOならいずれの場合でも深夜割引が適用されますが、首都高で適用となるのは2.3だけ。
つまり、首都高の場合は「入った時間(=首都高に入って最初のETCアンテナとの通信時間)」が基準になります。
入った時間も料金所ではなく、料金所の手前にあるETCアンテナと通信した時間が午前0時-午前4時であることが基準になるのです。
なお、対象になるのはETC車のみとなりますので、現金車は深夜割引の対象外となります。
現金車は入口料金所で最大料金を現金やクレジットカードで支払います。
今回の料金改定で上限料金が値上げされて、普通車は1320円→1950円となっています。
現金車は距離に関わらず1950円を支払い、深夜割引も対象外であることを覚えておきましょう。
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