【オービス】最新機器が神出鬼没! 車の「スピード超過」7つの取締り方法とは? 進化が続く違反摘発&事故防止の取り組み

2.車両追尾による取締り

 パトカー、覆面パトカー、白バイが長い区間を走りながら違反車両を探す方式です。

 ネズミ捕りに分類した待ち伏せ方式と同じように、スピードを出して走行するクルマの斜め後方(バックミラーの死角)などに位置を取り、赤色灯を回し、一定の距離を違反車両と同じ速度で走行しながら速度を計測します。

 覆面パトカーは、セダン型が多いのですぐに気が付きそうですが、追尾されている人はサイレンが鳴るまで気が付かないようです。筆者も何度か取締りを目撃したことがありますが、警察官の高度な技術が感じられました。

3.オービスによる取締り

 オービスは、カメラと速度計測機とストロボの3つの装置が備わった機器とします。

 ストロボ発光には、違反車両を鮮明に撮影する以外に、違反者に違反を認識させる意味もあります。

 オービスは「速度違反自動取締装置」の通称ですが、現在は「固定式」「移動式」「半固定式」の3タイプが運用されています。

(1) 固定式オービス

 高速道路や幹線道路に昔からある大型の機器です。形状は道路をまたぐように設置された支柱上に取り付けられたものや、路肩や中央分離帯に自立しているものがあります。

 この固定式オービスのメリットは、24時間365日無人で何年も稼動し続けることですが、場所が固定されていることにより、位置を覚えられると効果が下がる欠点があります。

(2) 移動式オービス

 運搬や移動が可能な小型のオービスです。場所の固定化を防ぐためとともに、取締りの難しい生活道路でも速度違反を減らす目的で導入されました。

 形状は、三脚にカメラを載せた可搬式タイプと、ロボットのような半可搬式タイプがあります。

 2017年4月に愛知県で初めて可搬式タイプが導入されて以来、全国の都道府県で運用されるようになり、毎年台数も増えています。

移動式オービスによる取締り(撮影:オービスガイド)
移動式オービスによる取締り(撮影:オービスガイド)

(3) 半固定式オービス

 2021年に登場した新しい方式のオービスで、固定式と移動式のメリットを合わせたような機器です。

 電源や通信設備などを備えた拠点を複数箇所に予め設置し、オービス本体がそれらの拠点を不定期に移動します。

 このためオービス本体がない拠点でも、ドライバーは速度を落とすため、固定式に比べ費用対効果が高いと思われます。

 また、移動式オービスが通常2~3時間運用なのに対し、半固定式は昼夜問わず連続で動き続けます。

 現在、半固定式オービスは大阪府・熊本県・茨城県で確認されていますが、今後増えることが予想されます。

※ ※ ※

 どの取締り方法にしても、法定速度で走行していれば問題はありませんが、場所によっては周囲のクルマのほとんどが速度超過をしている道や、制限速度で走っていると後続車の渋滞が発生することも実際にあります。

 後続車のプレッシャーに負けたり、円滑な流れに合わせるという理由で速度を超過してしまったりすることもあるかもしれませんが、事故を防止する意味でも、違反を避ける意味でも、後続車に先に行ってもらうなどの工夫をしながら、絶えず周囲に注意し、慎重にゆとりある運転を心掛けたいものです。

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Writer: オービスガイド 大須賀克巳

2008年よりドライバーのための情報を共有するネットワーク作りにとりかかり、現在は「オービスガイド」(アプリ・WEB)を開発と運営。
北海道から沖縄まで、全国全てのオービスを定期的に現地調査。今後も取締り情報に限らず、車に乗る人が安全で快適に、楽しく運転できる仕組みを作りたいと日々奔走している。

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