「こいつ動くぜ!」トヨタの新型「タンドラ」が変身! 動くフロントスポイラー&最新10ATは何がスゴいのか
2022年3月30日にアイシンは北米で発売されているトヨタ新型「タンドラ」に採用されたふたつの機能について公表しました。どのようなスゴい技術が採用されているのでしょうか。
新型タンドラに採用されたスゴい機能とは
2021年9月19日に米国で世界初公開されたトヨタ新型「タンドラ」。
3代目となる新型タンドラは、15年ぶりのフルモデルチェンジにより、性能、機能、マルチメディア、快適性などさまざまな部分を大きく進化させました。
そのなかで、タンドラ初のハイブリッド車が設定されましたが、その核となる新開発トランスミッションとはどのようなものなのでしょうか。
タンドラは、グローバルで展開されるトヨタのピックアップトラックのなかでもっとも大きなボディサイズを誇ります。
北米を中心に展開されており、標準仕様やオフロード重視の「TRD Pro」、豪華さが際立つ「Cap stone」といったグレードをラインナップ。それぞれのエクステリア・インテリアのデザインは異なります。
また、ボディタイプとしては「ダブルキャブ(6.5フィートベッド/8.1フィートベッド)」と「クルーマックス(5.5フィートベッド/6.5フィートベッド)」の2種類を設定しています。
新型タンドラに用意されるパワートレインは、ガソリン車とハイブリッド車をラインナップ。
ガソリン車は、3.5リッターV型6気筒ツインターボエンジンと新開発10速ATを組み合わせ最高出力389馬力を発揮。
一方のハイブリッド車は、ガソリン車と同じエンジンに「i-FORCE MAX」というハイブリッドシステムを組み合わせ最高出力443馬力を発揮します。
i-FORCE MAXは、エンジンと10速ATの間にクラッチ付きモータージェネレーターを搭載することで、エンジンの始動、EV走行、電気アシスト、エネルギー回生など効率的に動力を伝達するものです。
なかでもi-FORCE MAXの中核を担うのがアイシンが新たに開発した「FR1モーターハイブリッドトランスミッション」です。
これは、「Direct Shift-10AT(10速オートマチックトランスミッション)」をベースとして駆動モーターを搭載しハイブリッド化したものです。
ハイブリッド化したことにより、大幅な燃費向上に貢献していることはもちろん、走行シーンに応じ、エンジンと駆動モーターの組み合わせによって最適な出力調整が可能となり、タンドラなどのピックアップトラックならではの力強い走りや高いトーイング性能を実現しました。
さらに新型タンドラでは、トルクコンバーターとAT部分を除いたハイブリッドシステムをアドオン可能なモジュールとしてまとめ、ハイブリッドモジュールとして設計することで、今後、さまざまなATと組み合わせて、1モーターハイブリッドトランスミッションのラインアップを展開することが可能になったといいます。
また、新型タンドラには「アクティブフロントスポイラー」というものも採用されています。
これは、クルマの前方バンパー下に位置するフロントスポイラーを駆動モーターで展開格納させることにより、空気抵抗を低減し、クルマの燃費向上に貢献。
また、前からの衝撃に対応したクラッチ機構を内蔵しているため、高い風圧に耐えられる一方で悪路での障害物衝突など、想定以上の荷重がかかった場合にはクラッチ機構が働き、前側からの衝撃をいなすことで破損しない仕組みになっているといいます。
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前述のFR1モーターハイブリッドトランスミッションとアクティブフロントスポイラーは、ともに新型タンドラの燃費向上に大きく寄与するものとなっています。
これまでフルサイズピックアップトラックといえば、燃費性能よりも悪路走破性・けん引性能が重視されがちでしたが、昨今では世界的にカーボンニュートラルに向けた機運が高まり、クルマの電動化も加速しています。
そうした背景から、今回のふたつのアイテムは悪路走破性・けん引性能といったタンドラならではの特徴を残しつつ、環境への配慮と「タンドラ」らしい走りとの両立するものだといえます。
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