インパクト大の存在感! 電柱の「トラ柄カバー」はなぜ設置? 謎の「電柱標識板」とは
日常生活においてあまり意識しない電柱の存在ですが、電柱には黄色と黒色のトラ柄の柄が特徴的な電柱の腹巻きのようなカバーがみられます。この電柱カバーは一体なんなのでしょうか。
トラ柄の電柱カバー その正体とは?
普段の日常生活において、電柱の存在を意識することはあまり多くはないでしょう。
しかし、街中の電柱に目を向けてみると、黄色と黒色のトラ柄が特徴的な電柱カバーのようなものが見られます。
街中でよく目にすることができるトラ柄の電柱カバーですが、正式な名称は「電柱標識板」と呼ばれるものです。
では、この電柱標識板は、どのような役割を果たしているのでしょうか。
大型ビルやインフラなど、あらゆる電気設備製品を開発する企業の担当者は「電柱標識板は、昼夜間にわたって電柱の所在を明確にして、歩行者や車両に電柱の存在を知らせる役割があります」と話します。
電柱はコンクリートカラー(グレー)であることが一般的で、街中では道路などに溶け込み、目立ちにくく気づかないうちに衝突してしまう可能性があります。
そのようなクルマなどによる電柱との衝突事故を未然に防止するための安全標識として、電柱の存在を示す電柱標識板が取り付けられていることがうかがえます。
さらに、この電柱標識板は黄色と黒色の組み合わせが多く、黄色の部分が反射板になっています。
そのため、周囲の標識や看板が見づらい夜間においても、この電柱標識板が巻かれていることによって、電柱の存在を一目で確認することができます。
では、なぜ黄色と黒色の組み合わせが多いのでしょうか。その理由について、前出の担当者は以下のように話します。
「黄色は信号でもおなじみのように、警告色として人間の目に止まりやすいことが考えられます。
そのような黄色を黒色と対比させることによって、より目立ち、非常に見やすくなるため、このような色の組み合わせが多いのではないかと思います」
実際に、黄色と黒色の組み合わせは街中でも見かけることが多く、例えば、踏切の遮断機や工事現場等における「立ち入り禁止」のテープなどが挙げられます。
ちなみに、JIS(日本工業規格)では、安全色が定められており、黄色は「注意」を表すカラーであるとされています。
このことから、電柱標識板は、反射板で周囲に電柱の存在を知らせる役割を果たすだけでなく、黄色と黒の組み合わせによって、電柱にぶつかってしまう危険性の注意を促していることがわかります。
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なお、日本損害保険協会が提供しているデータによれば、電柱を破損っせた場合には「数万円から10万円」と木製やコンクリート製などの素材によって金額が請求される可能性があるようです。
また、電線が切断されたり、電線に関係する設備が破損した際の金額が加わることもあり、送電が停止されたことによる賠償金なども合わせて請求されることも考えられます。
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