商用バンの絶対王者! トヨタ「ハイエース」はなぜ人気? 仕事だけじゃなく趣味でも愛用者が多い訳とは

商用バンの絶対王者といえば、トヨタ「ハイエース」です。長年支持されているハイエースとはどのようなクルマなのでしょうか。人気の秘訣に迫ります。

1967年から続く商用車の代表格「ハイエース」

 クルマには目的に応じてサイズや形状、性能などで幅広いジャンルに区分けされています。そして個々のジャンルのなかには「絶対王者」と呼べる、長年にわたって高く支持される人気車があります。

 そこで、キャブオーバー(ワンボックス)の絶対王者であるトヨタ「ハイエース」に注目。なぜハイエースは高い人気を維持し続けているのでしょうか。

仕事にも趣味にも使えるトヨタ「ハイエース」
仕事にも趣味にも使えるトヨタ「ハイエース」

 ハイエースのデビューは古く、1967年に当時のトヨタが販売していた「トヨエース」の小型版として誕生。最初にハイエースの名前がついたのは小型トラックでした。

 同1967年にワンボックスのボディ形状を採用したワゴンが追加されますが、初代の初期モデルのリアドアは今では定番のスライド式リアドアではなく、トラックなどと同じヒンジ式を採用していました。

 現在のハイエースの原型となったのが、1968年に誕生したスライド式リアドアを採用した「デリバリーバン」になります。

 新車の人気はもちろんですが、古い世代のハイエースもマニアに人気があり、何十年も現役で走っているクルマもあります。

 それも商用車に求められる高い耐久性(頑丈な作り)とシンプルな構造による整備性の良さなどがあってこそ。

 プライベートで丁寧に乗られる自家用車と違い、仕事や趣味などさまざまなシチュエーションでも走り続けられるタフな信頼性がハイエースの魅力のひとつになっているのは間違いないでしょう。

 過去のモデルと区別するために、ハイエースは「〇〇系」と呼ばれることが多く、1967年から1977年まで製造されていた初代「10系」、1977年にフルモデルチェンジ2代目「20、30、40系」、1982年に登場した3代目「50系」、1989年にデビューした4代目「100系」が存在。

 そして現行は、2004年には15年ぶりとなるフルモデルチェンジを果たした5代目「200系」が販売されています。

 現行ハイエースは4ナンバーのバンを除いた全車が全幅1880mmのワイドボディを採用。これにより居住性や積載性が向上しました。

 また100系ではフロアシフトでしたがこの200系からインパネシフトに変更、ウォークスルーにも対応しています。

 2007年には1回目のマイナーチェンジを実施され、フロントグリルの形状変更やグレード体系の整理がおこなわれました。

 さらに2010年には2度目のマイナーチェンジでは、ディーゼルエンジンとガソリンエンジンを新たな排ガス規制と燃費基準に適合させ、フロントマスクも変更。

 2013年には3度目のお色直しをおこない、フロント周辺のデザインの変更、リア側面のウインドウにスライド式を採用しています。

 インテリアにも手が加えられ、マルチインフォメーションディスプレーが標準装備化されたほか、バンにもパワースライドドアを採用するなど装備が拡充されました。

 その後は、ほぼ毎年のように一部改良がおこなわれるものの、ベース自体は変わらず。18年にわたってキャブオーバースタイルを突き進み、現在に至っています。

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