なぜ大型高級セダンはFFが少ない? 後席の乗り心地はFRに敵わない!? FFセダンの魅力とは
国産大型FFセダンにはどんなモデルがある?
FRじゃなくても快適な大型FFセダンにはどのようなモデルがあるのでしょうか。
現在販売されている代表的な国産モデルの魅力を紹介します。
●トヨタ「カムリ」
北米ではトラックやSUVに次いで大型FFセダンの人気が高く、実用的なセダンが売れています。そんななか注目されているのがトヨタ「カムリ」です。
もともとは1980年に「セリカ カムリ」として誕生。1982年には2代目へと進化しました。
この2代目からFFを採用し、大型FFセダンの代表として進化してきましたが、どちらかというと日本市場ではFRの「マークII」兄弟の影に隠れた実用車のイメージが強いモデルでした。
実際、1990年に登場した3ナンバーボディの海外版カムリが日本では「セプター」として販売されましたが、ひっそりと販売終了したほどです。
その状況が一変したのは、2017年に登場した現行型の10代目です。「TNGA」に基づいてプラットフォームやパワートレインが一新され、全長4885mm×全幅1840mm×全高1445mmというアッパーミドルクラスらしいハイブリッド専用車になりました。
2.5リッターガソリンエンジン+モーターというエンジンを搭載しながら、24.3km/L(WLTCモード)という低燃費を達成する実用性の高さと、スタイリッシュなデザインを組み合わせたプレミアムミドルサルーンへと進化。
レクサス「ES」と部品やプラットフォームなどを供用化するなど効率化も図られ、トヨタを代表する大型FFセダンとなりました。
●ホンダ「アコード」
ホンダのミディアムクラスセダンとして、長年にわたり高い人気を誇ってきた「アコード」。とくに北米では絶大な人気で、日本でもセダン全盛期には一定の人気を誇りました。
かつてコンパクトカーだった「シビック」がミドルクラスへと昇格、プレミアムセダン「インスパイア」の生産終了を受けて、大衆車だった「アコード」も気が付けば高級車一歩手前のアッパーミドルクラスにまでアップグレード。
その結果、2017年に登場した10代目(日本への導入は2020年)は、全長4900mm×全幅1860mm×全高1450mmもの立派なボディサイズとなり、クーペのようななだらかなラインを描くセダンへと進化しました。
日本仕様のパワーユニットはハイブリッドシステム「e:HEV」が搭載され、145馬力の2リッターエンジン+184馬力のモーターが組み合わせ、1560kgの車体をスイスイと加速してくれます。
アコードは初代からFFで誕生した経緯もありますが、もっともホンダらしい1台ともいえ、見た目は無国籍、プレミアムとまで呼べないけれどラグジュアリー、快適で実用的ながら踏めば想像以上にスポーティといったキャラクターを持ちます。
ハイブリッド車としては世界最大級のトランク容量(573L)を誇り、ボディサイズから想像できるように後部座席の広さも十分。
何より、このサイズで22.8km/L(WLTCモード)は、大型FFセダンとしては極めて優秀な数値だといえます。
●マツダ「マツダ6」
SUVを多くラインナップするマツダですが、ミドルクラスのセダンとして「マツダ6」があります。
2002年から「アテンザ」として販売されていましたが、2019年に車名を国内でも海外名に統一されることになり、2019年にマツダ6へと変更されました。
現行モデルは3代目。2012年に誕生したこともあり、「SKYACTIVテクノロジー」と「魂動デザイン」を採用し、2リッターガソリンおよび2.5リッターガソリン、2.2リッタークリーンディーゼル、そして2.5リッターターボと、多彩なエンジンをラインナップしています。
ライバルと比較して基本設計の古さが気になるところではありますが、新たに搭載された2.5リッターターボエンジンは、4リッターNAエンジン並みの420Nmものトルクを発生し、1590kgのボディをグイグイと前進させてくれる力強さはドライバーズカーとしての資質も十分です。
また、マツダの車両統合制御技術「G-ベクタリングコントロール」も搭載され、走行性能的にも安全性でもライバルと引けを取りません。
マツダ6は全長4865mm×全幅1840mm×全高1450mmという堂々としたボディで、その美しいスタイリングは、今でも色あせない魅力があります。
プレミアムな輸入車と並んでも負けない美しさがあり、このスタイリングが気に入ったら買っても後悔しないでしょう。
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SUVの最低地上高やミニバンの多人数乗車も魅力的ですが、セダンならではの低重心さがもたらすオンロードでの走りやすさは捨て難い魅力があります。
大型FFセダンは、FRを採用するモデルと比べると、やはり前席優先な部分もありますが、FFならではの直進安定性は、長距離移動をより快適にしてくれるのではないでしょうか。
A:日産がシルフィe-POWERを日本導入しないから
アコードの後席かなり広いよなぁ