シボレー新型「シルバラードEV」登場!「ハマー」や「F−150」なぜいま超人気ピックアップトラックがEV化?
「ハマーEV」やフォード「F−150EV」など2022年はピックアップトラックEV元年
今回登場したシルバラードEVは、2021年の年末に米国市場で最初のモデルの納車が開始された「ハマーEV」の兄弟車という関係性になります。
また米国ナンバーワンの販売を40年も続けているピックアップトラック、フォード「F−150」のEVバージョンである「F−150ライトニングEV」も、この2022年春から米国市場に投入される予定です。
さらに販売時期などは未定ですが、EV専業メーカーのテスラから「サイバートラック」も登場する見込みです。
なぜいま、このようにフルサイズのピックアップトラックEVバージョンが続々と発表・登場しているのでしょうか。
米国市場が他エリアと違う大きな特徴は「ピックアップトラックや大型SUVが数多く売れている」ところです。
新車販売ランキングは、常にピックアップトラックや大型SUVが上位を占めており、とくにフォードのF150シリーズは過去40年にわたって販売台数ナンバーワンの地位を守っています。
巨大なだけでなく、価格も高額なピックアップトラックや大型SUVは、当然のように利益率が高く、自動車メーカーの経営の柱となっています。そのため、環境問題がどれだけ重視されようとも、ピックアップトラックや大型SUVの販売をやめて、効率のよい小型車にシフトすることはあり得ません。自動車メーカーだけでなく、ユーザーも望んでいないのです。
またピックアップトラックとEVの組み合わせは、メリットも多くなります。車体が大きいため大量のバッテリーを積みやすく、モーターは低速でも大トルクを出しやすいので、重いクルマを低速で走らせるのに向いています。さらにトルク制御も緻密にしやすいので、悪路を走るときの4WD制御のポテンシャルも高くなります。意外にもEVと親和性が高いのです。
もちろん、バッテリーを大量に積めば積むほど充電も大変になりますが、ピックアップトラックEVは「カッコ良い」「パワフル」「悪路に強い」という従来の価値観に加え、「環境に配慮」という魅力を備えているからこその人気といえるでしょう。
バイデン政権下でカーボンニュートラルが脚光を浴びるのにあわせて、アメリカ市場におけるEVの注目度も高まっています。ピックアップトラックEVや大型SUVのEVは、これで終わることなく、まだまだ後続の新型が登場するのではないでしょうか。
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