ヘッドライトの「くすみ除去」DIYでやるのは至難の業!? 車齢10年超のクルマをプロがガッツリ削ってみた!

ヘッドライトのくすみや黄ばみは、クルマの経年劣化を感じさせる原因になりますが、キレイにするにはどうしたら良いのでしょうか。黄ばんだヘッドライトを実際に研磨し、リフレッシュさせてみました。

ヘッドライトはなぜくすむ? その原因は?

 長年乗り続けているクルマは経年劣化が進みますが、とくに劣化を感じさせるのが、ヘッドライト(カバー)のくすみや黄ばみ、クラックなどです。

 いくらボディをキレイにしてもヘッドライトがくすんだ状態では、何となく年季を感じてしまうものです。

 なぜヘッドライトはくすんだり黄ばんだりするのでしょうか。

クルマが古く見える原因になる黄ばんだヘッドライト
クルマが古く見える原因になる黄ばんだヘッドライト

 これには、素材である「ポリカーボネイト樹脂」の性質が大きく影響しています。軽量で頑丈、成形しやすく、万が一ぶつかっても飛散しにくいとあって、ポリカーボネイト樹脂は現在、大半のクルマのヘッドライトカバーに採用されています。

 しかし、日光に含まれる紫外線に弱く、また、絶対的な強度は高いものの、細かい傷がつきやすいという弱点もあるのです。

 クルマは外気に触れた状態で走行することから、ヘッドライトにも砂やホコリ、飛石などが当たります。屋根のない駐車場に停めている人も多く、直射日光に当たらない状態はほぼ不可能。

 そうなると、紫外線によってヘッドライトのポリカーボネイトは劣化が進み、走行中の飛散物で細かい傷が増え、その傷に塵やホコリなど汚れが入り込んでくすんだ状態になってしまうというわけです。

 一方で、細かい線がびっしり入ってしまうのは「クラック」、いわゆるヒビ割れです。といってもポリカーボネイト本体に入るヒビではなく、表面に塗られたハードコート皮膜が傷ついたり、経年劣化で割れてきてしまったものです。

 クラックは国産車でも起きることがありますが、輸入車、とくに欧州車は経年劣化によってほぼ確実に起きる症状ともいわれています。

※ ※ ※

 経年劣化によるヘッドライトのくすみを解消するにはいくつか対処法があります。

 確実なのはヘッドライトユニットごと新品に交換することですが、最近はヘッドライトカバーの交換ができない構造のクルマも多く、仮に新品に交換できた場合でも、片側で数万円かかることもあります。

 そこでもっともポピュラーな対策法なのが、表面のくすみや黄ばみ、クラックを除去する方法です。

 除去とはいうものの、傷が判別しづらくなるまで表面を削って整えるということです。

 そしてさまざまなメーカーから、この「くすみ・黄ばみ」専用のクリーナーやコート剤が販売されています。

 しかし、この除去作業がじつは非常に難しいといわれています。筆者(金田ケイスケ)も何度かトライしたことがありますが、軽度のくすみならまだしも、クラックなどは市販のクリーナーで対処するのはかなり難しいのです。

 かなり強力な研磨が必要になるのですが、慣れない人がDIYで作業すると失敗することが多々といわれています。

【画像】どうやって作業する? 経年劣化したヘッドライトをプロがゴリゴリ削ってみた(13枚)

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