時価総額はなぜ重視される? トヨタ34兆円、テスラ100兆円超えも販売台数では逆転! 米新車市場初のトヨタ首位も比例しない訳
時価総額には、「将来への期待」が反映される?
しかし、いくらテスラが順調に販売台数を伸ばしていたとしても、トヨタの3倍以上の価値があるということに、納得できないという人は少なくないかもしれません。
もちろん、新車販売台数という指標で見れば、トヨタはテスラを圧倒的に上回っています。ただし、それはあくまで新車販売台数という指標での話です。
自動車メーカーは、慣習的に新車販売台数を重視する傾向があり、その背景にはとんどの自動車メーカーが、00年来の大量生産システムにもとづいているからにほかなりません。
つまり、極めて単純にいえば、大量に生産し販売することで現金を得るという仕組みで成り立っているため「何台売ったか」が重要な指標となります。
一方、テスラはその将来性を担保に金融市場から現金を得るという、ITベンチャーなどに見られる手法で急成長を遂げました。
そうした企業にとって重要なのは、「これまでに何台売ったか」という過去の実績よりも、「これから何台売れるか」という将来への期待にほかなりません。
もちろん、トヨタをはじめとする既存の自動車メーカーが将来性を重視していないわけではありませんし、テスラが現在の販売台数を無視しているわけでもありません。
ただ、「新車販売台数」が過去の実績を表しているのに対し、時価総額は将来への期待を表しているといえます。
そもそも評価軸が異なるため、この両者で比較すること自体があまり意味のないことなのです。
また、時価総額を実体経済とは掛け離れた机上の空論、単なるマネーゲームの結果と批判する人がいます。
しかし、そうした人々がいう「実体経済」とはいったいなんなのでしょうか。
時価総額が企業を判断する材料のすべてではありませんが、もっとも基本的かつ重要な指標であることは事実です。
そもそも、企業価値(=時価総額)を上昇させることはすべての上場企業の経営者にとっての義務であり、それを放棄することは許されません。
自動車メーカーのほとんどは上場企業であるため、時価総額を上昇させることが目的となります。
そのため、たとえ実感がともなっていなかったとしても、ひとつの指標として無視することはできません。
EVを推進することも、ガソリンエンジン車をつくり続けることも自由ですが、その目的は企業価値を上昇させることにあります。
そしてその経営判断が正しかったかどうかを判断するもっともわかりやすい指標こそが時価総額といえるのです。
もう少し理解してから記事を書くべき。
結局株価は下がったのか、上がったのかぐらい調べて書けよ。
間違った知識を書いてると気付いたなら恥ずかしがらずに消せ