平均年収332万円!? トヨタ「クラウン」最上級820万円仕様は買える? 定年後「アガリのクルマ」の購入プランとは
国税庁が毎年集計・発表している民間給与実態統計調査によると、60代の人の平均年収はおよそ400万円程度であることがわかります。仕事をリタイアし、老後生活を楽しむためのカープランは、どのようなものが考えられるのでしょうか。
人生最後のクルマ? クラウン最上級仕様を購入するには
2020年における国税庁の統計調査によると、60代前半(60歳から64歳)の平均年収は415万円、60代後半(65歳から69歳)の平均年収は332万円でした。
日本の企業の多くは60歳から5歳で定年退職を迎えるため、取締役などにある一部の人をのぞき、それまでよりも給与所得が大きく減少するのが一般的です。
仕事をリタイアし、老後生活を楽しむためのカープランは、どのようなものが考えられるのでしょうか。
一方、それまでに貯めた資産に退職金が加わることで、人生でもっとも現金を多く持っているタイミングともいえるかもしれません。
厚生労働省の調査によれば、大学卒業後すぐに就職しそのまま定年まで勤続した場合の退職金の平均額は2290万円となるようです。
もし、老後の資金の目安とされる2000万円を60歳の時点で築くことができ、そのうえで2000万円ほどの退職金をもらうことができれば、合わせて4000万円の資産を持っていることになります。
そのうえで、定年退職後の再雇用により、400万円の年収があることを前提に考えてみたいと思います。
クルマに関する費用を最小限に抑えたいというユーザーは、コストパフォーマンスの良いコンパクトカーや軽自動車を、現金一括で買うのが懸命な選択肢かもしれません。もちろん、中古車を選ぶのも悪くないかもしれません。
しかし、60代で購入するクルマは、現実的に考えて人生最後のクルマとなる可能性が高く、体力的にもあこがれのクルマを手にする最後のチャンスといえます。
ここでは、「アガリのクルマ」として、トヨタ「クラウン」を手に入れるためのプランについてシミュレーションしてみたいと思います。
クラウンは、いうまでもなく日本を代表する高級セダンです。
SUVの台頭や、レクサスブランドの日本導入などによって、かつてとは立ち位置が変わったクラウンですが、その走行性能や快適性は折り紙付きの1台です。
「いつかはクラウン」というキャッチコピーで知られるように、人生で一度は乗ってみたいクルマといわれることも少なくありません。
そんなクラウンを手に入れるためには、どんなプランが考えられるのでしょうか。
2018年に発売した現行クラウンには、大きく分けて2リッターガソリン車、2.5リッターハイブリッド車、そして3.5リッターハイブリッド車の3つが用意されています。
今回は、最上級グレードである3.5リッターハイブリッド車の「G-Executive」を選択します。
法人車両としても利用されることの多いこのグレードですが、パーソナルユースらしくボディカラーは「プレシャスホワイトパール」を選びたいと思います。
「アガリのクルマ」であることから妥協は一切せずに、ムーンルーフやプレミアムオーディオシステム、アクセサリーコンセントなどの上級装備をオプションで装着し、さらに、パーキングサポートブレーキやドライブレコーダーなどの安全装備も追加します。
その結果、車両本体価格739万3000円にオプション価格として63万1400円が加わり、さらに諸費用の19万230円を合わせた、821万4630円がこのクラウンの乗り出し価格となります。
ほぼフルオプションともいえるこのクラウンですが、貯金と退職金合わせて4000万円の資産があるとすれば、現金一括で購入してもおよそ3200万円が手元に残ります。
そのうえで、年収400万円、月額にして約25万円の手取りがあるのであれば、駐車場代やガソリン代、保険料などの維持費を踏まえても、無理のないカーライフを楽しむことができるでしょう。
逆に、約800万円のクラウンを手に入れるには、最低限どの程度の資産が必要でしょうか。
もし、2000万円の資産を常に残しておくことを想定すると、クラウン購入時点で少なくとも2800万円の資産がなければなりません。
しかし、クラウンそのものも資産であると考えるならば、より少ない資産でも検討することは可能です。
グレードや状態にもよりますが、クラウンは3年で50%、5年で35%程度のリセールバリューを期待することができます。
つまり、60歳のときに約800万円で購入したクラウンは、63歳の時点で約400万円、65歳の時点で約280万円の資産価値があることになります。
もし、65歳時点でクラウンも含めて2000万円の資産を持っているためには、クラウン以外で1700万円強の資産が必要となります。
実際には、本人や家族のライフスタイルや、子どもなどへの相続の可能性なども考慮することはさまざまですが、もし約800万円のクラウンを手に入れるためには、少なくとも60歳時点で2500万円程度の金融資産を持っている必要がありそうです。
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今回紹介したシミュレーションは、堅実な選択肢とはいえないため、すべての人におすすめできるものではありません。
しかし、クラウンに、人生最後の「アガリのクルマ」としての価値があると考えるのであれば、ひとつの選択肢ということはできるかもしれません。
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- トヨタ クラウン
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- 新車販売価格:489.9~739.3万円
- ボディタイプ
- セダン
- 販売年月
- 2020年11月~生産中
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