320馬力で4WD! VWのSUV初のハイパフォーマンスモデル「ティグアンR」ってどんなクルマ?
2021年5月、マイナーチェンジモデル登場の際に追加されたVW「ティグアンR」。VWのSUV初のハイパフォーマンスモデルとして「R」の称号を得たティグアンRは、いったいどんな走りを見せてくれるのでしょうか。モータージャーナリスト岡本幸一郎氏のレポートです。
2021年5月に登場したVWのフラッグシップSUV
フォルクスワーゲン(VW)が誇るMQBプラットフォームを採用し、日本にも2017 年より導入されて人気を博している2代目「ティグアン」は、2019年にはグローバルで91万1000 台も生産され、ヨーロッパではベストセラーSUVにもなったほどで、世界でもっとも成功しているのVW車のひとつとなっています。
2021年5月に4 年ぶりにマイナーチェンジを実施し、フェイスリフトやパワートレインの強化、運転支援システムやコネクティビティ機能の刷新を図った際に、ついにVWの SUVとして初めて、VWで最強を表す「R」の称号を与えた高性能スポーツモデル「ティグアンR」が加わりました。
究極のティグアンであり、VWのSUVラインアップの新たなフラッグシップモデルとなります。
数々の専用アイテムを身につけたティグアンRは、見た目からして特別感に満ちています。
迫力あるデザインの前後バンパーをはじめ、専用デザインの21 インチの大径アルミホイールに太くて偏平なタイヤを履き、そこから覗くブルーにペイントされたブレーキキャリパーや、クロームのデュアルツインエキゾーストパイプ、各部に配されたシルバーのアクセントが目を引きます。もともとは控えめなティグアンも、Rになるとこうなるわけです。
インテリアもティグアンらしい端正なデザインや、サイズのわりに広い室内空間をそのままに、黒基調の中に各部に配された青のアクセントがきいて、Rらしい精悍な雰囲気を感じさせます。
もちろんティグアンなので、後席や荷室の広さは「ゴルフ」などとは段違い。リアシートに3分割可倒式を採用するなど、利便性の高さもポイントです。
パワートレインも、さすがはRです。
2.0TSIエンジンは320ps(235kW)の最高出力を誇り、わずか2100rpmの低回転域から420Nmの強大なトルクを発生します。これに合わせて高トルクに対応できるよう設計された7速DSGが組み合わされています。
0-100km/h加速は欧州参考値で4.9秒というだけあって、その俊足ぶりはなかなかのもの。まるで5気筒のような複雑な響きを持った独特のエンジンサウンドとともに力強く盛り上がる加速フィールこそ、このクルマに乗る最大の醍醐味に違いありません。
さらには、最先端のフルタイム4WDシステム「4MOTION(4モーション)」の搭載もポイントです。
WRCをはじめモータースポーツで培った技術のフィードバックにより新たに開発された4MOTIONは、「R パフォーマンストルクベクタリング」というトルクスプリッターをVW車で初採用したことも特筆できます。これは前後輪間だけでなく後輪の左右のホイール間の駆動力を制御することで、コーナリング時に高い敏捷性を得ることが期待できます。
加えて、VWの上級モデル向けに設定されている、おなじみにアダプティブシャシーコントロール「DCC」も、走りに大きく寄与することはいうまでもありません。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。