あおり運転対策「ドライブレコーダー」は死角の少ない360度カメラが常識!? メリット・デメリットとは

「360度カメラ」実際に装着してみた!

 カメラの画質向上などを受け、主流となりつつある360度カメラタイプのドライブレコーダーです。しかし、完全というわけではないのも事実です。

 そこで、都内で輸入車を中心に中古車を販売しているショップのK店長に、「360度カメラ」のメリット、デメリットを教えてもらいました。

最初は邪魔に思えたカメラ位置もしばらく走行すると気にならなくなる
最初は邪魔に思えたカメラ位置もしばらく走行すると気にならなくなる

「クルマを販売したお客さま以外からも、ドライブレコーダーの装着を依頼されるケースが増えています。弊社では、これから装着されるお客さまには360度カメラをお薦めしています。

 360度カメラのメリットは、全方位を撮影できるということで死角が少ないことです。近年問題視されているあおり運転も前後からだけとは限りませんので。

 前後2カメラタイプですと取り付け工賃も(カメラを2台設置するぶん)割高になってしまいます。その点、360度カメラであれば、フロントカメラタイプと同等の工賃で済むのもお勧めしやすい理由です」

 ただし、この360度カメラにも多少なりともデメリットがあるようです。

「基本的に設置はフロントガラス中央あたりに設置するケースが多いのですが、カメラ一体型がほとんどのため、録画も車内からになります。

 つまりボディサイドに近い部分はどうしても死角になりやすいというデメリットもあります。

 また設置に関しても、法令ではフロントウインドウの上部20%以内に取り付けなければならないのですが、全体をバランス良く録画するためのポジション決めがけっこう難しいんです。

 運転の視界を遮りすぎてもいけないですし、かといってルーフ(天井)に設置してしまうと周囲が上手に撮れないので、この辺りの位置決めが難しいです」(中古車店 K店長)

 そしてこの360度カメラを、クルマの買い替えをきっかけに筆者(金田ケイスケ)が装着してみましたが、まるでプラネタリウムの本体を取り付けたかのような存在感に最初はびっくりしました。

 以前乗っていたクルマにはフロントカメラタイプを装着しており、前方をしっかり映すためにルームミラー脇に設置していたのですが、360度カメラは前後左右のバランスを考慮することから、ルームミラーの下、つまりフロントウインドウのほぼ中央に設置。

「これでは前方の視界に影響がありそう」と思ったのも事実ですが、配線処理まで含めてショップにお願いしていたこともあり設置場所はそこで良かったようです。最初は邪魔に感じた本体も、30分も走行しないで慣れました。

 まだ録画映像は確認していませんが、前述のように360度カメラにはモニターが装備されていないので、その場で確認できないのがデメリットともいえます。

 録画した映像は記録メディアを抜き出してパソコンなどでチェックする必要がありますが、そもそもトラブルがなければ確認することもない映像ですので、モニターがないことによる不便さは今のところ感じていません。

 それよりも、全方位を録画している安心感と、ドライバーも含めて車内を録画しているということを意識させられ、無茶な運転を控える自制心も働く作用もありそうです。

 その反面、360度カメラのレンズ位置(下方向に配置されています)によって車両上部、たとえば信号機などが記録できないデメリットもあります。

 また車内も同時撮影するということは、どうしても車両後方の映像はインテリア越しになってしまい、細かい撮影が厳しいところがあります。

「360度カメラタイプの弱点である後方視界の見えにくさをカバーする方法としては、バックカメラと連動するルームミラーモニターなどで別に後方のみを記録しておくというのが現状では最良の策でしょう。

 ただカメラによる後方映像ではなく、通常のバックミラーのほうが視野角も広く(自分が動くことでさらに広がります)、どちらを選ぶかは好みの問題ともいえます」(中古車店 K店長)

 予算としては、配線などの工賃込みで3万円弱でした。フロントカメラタイプの3倍近い費用は決して安いとはいえませんが、側面までカバーできる性能さを考えると価格的にも納得でしょう。

※ ※ ※

 もちろんドライブレコーダーの映像が必要になる状況が起きないのが理想ではありますが、防犯だけでなくさまざまなトラブルへの自衛策として、性能が良くなるべく死角が少ないドライブレコーダーを装着するのが安心でしょう。

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