2020年「関越道大規模立ち往生」はなぜ起きた? 事前IC封鎖も辞さない2021年の対策とは
NEXCO東日本新潟支社は、昨年2020年の大雪による大規模な立ち往生を踏まえ、2021年11月に大雪による立ち往生が予想される場合に計画的にインターチェンジを封鎖することを発表しました。
2021年冬は立ち往生にどう備える?
昨年(2020年)12月に新潟県内関越道で大規模なクルマの立ち往生が発生しました。
これを踏まえ、NEXCO東日本新潟支社は、大雪による立ち往生が予想される場合に計画的にインターチェンジを閉鎖することを、2021年11月9日に発表しました。
昨年2020年12月に発生した新潟内関越道での大規模な立ち往生では、2020年12月16日の夕方頃に塩沢石打サービスエリア付近で大型車が動けなくなり、17日の10時過ぎまでSA周辺を通行止めにしなかったことから最長52時間の立ち往生が発生しました。
昨年の大規模な立ち往生の課題について、NEXCO東日本新潟支社の担当者は以下のように話します。
「課題はたくさんありますが、滞留しているお客さまへの情報提供を適切に行えなかったことが、早急に改善すべき大きな課題であったと考えています」
また国土交通省の資料によると、冬用タイヤやチェーン未装着の車両など、滞留車両が多く発生したことや、正確な状況把握ができていなかったこと、広報が不十分だったことを課題として挙げられています。
では、今年2021年から2022年にかけてどういった対策が検討されているのでしょうか。
これについて、前出の担当者は以下のように説明しています。
「人命を最優先に、大規模な車両滞留を徹底的に回避する対策を実施します。
大雪予報の段階で複数のインターチェンジを降雪前に予め閉鎖することに加えて、スタックなどが発生した際の通行止め範囲を従来から大幅に拡大することなどを、新たな試みとしておこないます。
また、大雪が予想される場合には、『滞留を発生させない、滞留に巻き込まれない』ためにも、不要不急の外出を厳に控えていただくよう、さまざまな媒体を用いて強く呼びかけていきます」
今後大雪が予想される場合には、大雪に関する緊急発表を予報の3日前におこない、2日前には閉鎖場所と日時の発表をおこなった上で、インターチェンジの封鎖をおこなうといいます。
このほか、除雪体制の人員を最大300人から500人に増強、状況把握のカメラが100台増設など、さまざまな対策が立てられており、今後の周知方法については、ホームページやNEXCO東日本のアプリなどで周知していく予定となっています。
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昨年の大規模な立ち往生により、今年はさまざまな対策の徹底がうかがえます。
その一方で急激な天候の変化も見られており、2021年11月28日には今年一番の冷え込みとなり、各地で季節外れの大雪の影響がみられました。
これにより群馬県草津町では、思わぬ積雪によってノーマルタイヤを装着していたクルマがスリップしたり、動けなくなるクルマが続出し、複数の場所で渋滞が発生する事態となっています。
こうした思わぬ積雪に備え、ドライバーは早めにスタッドレスタイヤに交換した上で、雪道を走行する際には十分な注意が必要といえます。
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