寒い時こそベストシーズン!? 冬に屋根を開けて「オープンカー」に乗りたくなる理由とは
冬はオープンカーにとってベストな季節といわれています。外は寒いのに、冬に屋根を開けて走行することの魅力とは、どのようなことなのでしょうか。
オープンカーはとても贅沢なモデルだった!?
クルマ好きなら一度は乗ってみたいと思うクルマといえばオープンカーでしょう。
オープンカーは屋根を開けて開放的な気分と風を味わいながら乗れる贅沢なモデルだといえますが、じつは晩秋や冬こそオープンカーにベストな季節だということはあまり知られていません。
なぜオープンカーは、冬がベストシーズンなのでしょうか。
日本には四季があり、春夏秋冬で気候がまったく異なります。オープンカーは屋根を開けて走ることから気候の影響を受けやすく、例えば春は暖かくて心地よい季節であるものの、花粉が舞うことから花粉症の人がオープンカーに乗るのは過酷でしょう。
また夏は暑さが厳しく、屋根を開けて灼熱のなかでオープンカーに乗ると熱中症の危険が伴います。
「寒い」というデメリットはあるものの、晴天率が高い晩秋から冬にかけては、オープンエアを楽しむのに最適なのです(もちろん雪が降っているときに屋根を開けることはできませんが)。
自動車発祥の地である欧州では日照時間が短い地域も多く、日差しを浴びることは贅沢な行為だとされています。
また、かつてクルマは富の象徴でもあり、耐候性に優れた屋根付きのクローズドボディが作られているにも関わらず、それを犠牲にしてまで日差しを浴びるという贅沢を味わえるとあって、高級車を中心にオープンカーが作られてきました。
現在ではエアコンをはじめとした空調システムの高性能化もあって、より快適に日差しを浴びながら走行することが可能になっています。
また、クローズドボディの屋根を取り除いても十分な剛性を確保するためには、見えない部分で専用の補強が必要です。そのため専用パーツが多く使われており、その分も車両価格に反映されます。
この実用性の犠牲や専用設計などの努力も含めて実現したという付加価値があるからこそ、オープンカーは贅沢だといえるでしょう。
さらに最近のオープンカーは風の巻き込みなどを極力抑えるように設計され、効きが良いヒーターやシートヒーターも装備されるなど、防寒対策が施されています。
ただし、いくら風の巻き込みを軽減した設計とはいえ、クローズドボディと比べればオープン状態では耐候性は劣りますし、外気の寒さをまったく感じないわけではありません。
屋根をオープンにしたときは上着を着たりブランケットをかけたり、あまりにも寒くなったときは屋根を閉めるなどして、臨機応変に楽しむのがよさそうです。
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クルマ好きの間では「ドイツ製オープンは日差しを味わうため、日本製オープンは季節の移り変わりを感じるため、イタリア製オープンは乗っている自分を格好良く見せるため」といわれており、オープンカーの役割にはお国柄が表れているようです。
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