オレンジはもう古い!? トンネル照明に変化アリ? 白とオレンジで何が違うのか

そもそもなんでオレンジのナトリウム灯が使用されていた?

 では、なぜトンネルの照明には、オレンジのナトリウム灯が使用されていたのでしょうか。 

 オレンジのナトリウム灯が使われていた理由には、当時の時代背景が関係しています。

 まずひとつは、クルマの排気ガスが滞留しやすいトンネル内でも、オレンジの光であれば視認性が高く確保できたからという理由が挙げられます。

 かつてのクルマは、排気ガスがいまほど浄化されておらず、空気がこもりやすいトンネル内では、非常に視界が悪かったといいます。

 オレンジの光は、ほかの色の光に比べて、比較的粒子が多い環境でも透過性が高く、さらに屈折しにくいという特性を持っています。

 そのため、排気ガスなどの粒子がこもったトンネルでも、運転者の視認性の向上に効果的とされていました。

白い照明が増えている。(画像は新東名のLED照明)
白い照明が増えている。(画像は新東名のLED照明)

 しかし、1990年から2000年頃には、クルマの排気ガスも非常にクリーンになり、以前に比べて視認性を意識する必要がなくなったことから、ナトリウム灯に代わって蛍光ランプが採用されはじめたようです。

 続いて挙げられる理由は、当時の照明のなかでもナトリウム灯は1番消費電力が少なく、寿命が長かったことです。

 当時の日本ではナトリウム灯のほかに、水銀灯が活用されていましたが、同じ電力でもナトリウム灯のほうが明るく発光するうえに、設置のコストもかからず、耐久性などにも優れていました。

 このように、現在ではLED照明に世代交代しているナトリウム灯ですが、高速道路が開通した1960年代の日本では、トンネル内の照明として、もっとも適切な照明のひとつであったことは間違いありません。

※ ※ ※

 現在でも、まだトンネルの出入り口付近では、運転者の目がトンネルの明るさに慣れやすいように、一部ナトリウム灯が使われている場合が見られます。

 前述の通り、ナトリウム灯が使われているトンネルはまだ存在していますが、今後さらにLED照明が進化したり、新たな照明が誕生したりすることで、オレンジの照明を目にすることはなくなるのかもしれません。

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1件のコメント

  1. 35年前、ハワイへ行った時は全てオレンジ色の外灯で電線は無かった。
    あの斬新で独特な南国の暖かい雰囲気を記憶してるので、古い印象はぜんぜん無かった。
    むしろ白色は昔から蛍光灯の色だったので、白色は古めかしい色と記憶している。
    オレンジ色が無くなったのは、非常にすごく残念。

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