ボルボの社長が語る電動化への未来と、オンライン販売をも見据えた接客術の祭典「CS-VESC」をリポート
2021年10月、ボルボは接客のスキルをロールプレイング形式で競うイベント「CS-VESC」を開催しました。オンライン化や電動化など激変の時代を迎える自動車業界における優れた接客とは何なのでしょうか。
ボルボが「日本自動車セールス顧客満足度」で2位に輝ける理由は「CS-VESC」にあり?
クルマは購入して終わりではなく、そこから本当の付き合いがスタートします。どんなにクルマの性能が優れていたとしても、担当するディーラーやセールススタッフの対応如何でユーザーのカーライフは大きく左右すると言えるでしょう。
その指標の一つが顧客満足度(CS=カスタマーサティスファクション)です。このCSに関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関「J.Dパワー」が実施した「日本自動車セールス顧客満足度」の調査で、ラグジュアリーブランドの総合満足度ランキングでレクサスに続いて2位を獲得したのはスウェーデンの自動車メーカー「ボルボ」になります。
その背景には2015年から開催されている「CS-VESC(カスタマー・サティスファクション・ボルボ・エクセレント・セールスパーソン・コンテスト)」が大きく影響しています。
このイベントは接客のスキルをロールプレイング形式で競うイベントで、第4回となる2021年は全国のボルボ・カー・ジャパン正規販売店の593名が参加しました。
今回は予選を勝ち抜いた6チーム18名が競う決勝大会(CS-VESCファイナル)を見学させていただきました。
ショールームを想定した会場に2台の展示車(XC60/XC40)が置かれ、2組の来客に3名のスタッフが対応…と言うシチュエーションで、個人のスキルだけでなくチーム全体の協力も重要となります。
もちろん細かい内容は事前には通知されておらず、来店したユーザーに扮した人は様々な要望や質問をセールススタッフに投げかけます。
審査委員はボルボ社内スタッフだけでなく人材育成や企業研修の専門家などで構成され、審査ポイントは「一流のマナーが備わっているか」、「車両はもちろんブランドの知識があるか」、そして何よりも「お客さま目線に立った接客ができているか」などを総合的にチェックしていきます。
今回はこれに加えて、コロナ渦を通じて重要さが増しているオンラインでの商品説明ロールプレイングもおこなわれました。
PCやタブレットを用いて「解りやすく簡潔に説得力ある説明ができるか?」と言うポイントも競技の結果を左右するポイントです。
参加者は厳しい予選を勝ち抜いている優秀なセールススタッフだけありスキルの高さは言うまでもありませんが、マニュアルに即した“通り一辺倒”の接客とは違って各人の “色”がシッカリ出ているように感じました。
やはり優秀な人材は“プラスα”の引出しを持っているんだな…と。筆者が「なるほど!!」と感じたのは、カーボンニュートラルやサスティナビリティ、更にはSDGsなどの変革をボルボの商品や戦略と組み合わせて解りやすく説明していた人がいた事です。簡潔に、誰にでも、解りやすく伝える…この辺りは逆に勉強させていただきました(笑)。
参加した6チームはどれも甲乙つけがたいレベルの接客だと感じましたが、その中でもオンラインでの商品説明が素晴らしかった「ボルボ・カー虎の門」が優勝、2位は「ボルボ・カー世田谷」、3位が「ボルボ・カー千里」となりました。ちなみに優勝チームを含む上位4チームは、スウェーデンへの研修旅行に招待されるそうです。
今回、イベントに合わせてボルボ・カー・ジャパン代表取締役社長・マーティン・パーソン氏にインタビューをさせていただきました。
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