マツダの高度運転支援技術「CO-PILOT」は他社システムと何が違う? 2022年登場の新型車に搭載!

マツダは、高度運転支援技術「CO-PILOT」を2022年に市販車へ搭載する予定です。このCO-PILOTは、他社の運転支援システムとは大きく異なるといいますが、一体どのようなシステムなのでしょうか。

マツダが導入を予定する「CO-PILOT」って一体ナニ?

 マツダは2022年からラージ商品群に「CO-PILOT 1.0」という新技術を搭載する予定です。

 それに先立ち、新技術「CO-PILOT CONCEPT(コ・パイロット コンセプト)」を、広島県三次市のマツダ三次自動車試験場で体感しました。

 ラージ商品群とは、日本では直列6気筒ガソリンや直列6気筒ディーゼルと48Vマイルドハイブリッドを組み合わせたモデルや、また直列4気筒プラグインハイブリッド車など新規SKYACTIVを搭載する、新型「マツダ6」や新導入の「CX-60」や「CX-80」のことです。

マツダの高度運転支援技術「CO-PILOT」を搭載するテスト車両
マツダの高度運転支援技術「CO-PILOT」を搭載するテスト車両

 CO-PILOTとは飛行機の副操縦士を指し、マツダとしてはドライバーをいつも見守ってくれているパートナーという意味を込めています。

 なお、今回の技術試作車として、マツダがスモール商品群と呼ぶFFベースの「マツダ3 ファストバック SKYACITV-D」を使用しました。

 さらに、2022年導入仕様に加えて、2025年導入予定の進化系CO-PILOTについても合わせて実体験することができました。

 試乗体験は、高速周回路で高速道路での体験、またワインディング路で一般道路での体験を再現しました。

 たとえば、ワインディング路を時速60kmで走行中に運転席で体調が悪くなり、ドライバーがぐったりと倒れこんだという状況を想定。

 約3秒後に、「ドライバー異常のため、安全なところまで自動で走行し停車します」というアナウンスが車内に流れ、ダッシュボードやインパネに専用のアラートを表示。車外ではクラクションが鳴り出し、ハザードライトとブレーキライトが点滅します。

 一般道路では約60秒間自動で走行し、地図情報をもとにできるだけ安全な場所の路肩に停車します。これは、交差点内での停止を避けるための考え方です。

 なお、日本の交差点は最長でも150m前後のため、それを基準として走行時間を設定したといいます。

 停止後はクルマのシステムが自動的にヘルプネットに通報し、救急・消防や警察の出動を要請します。

 2022年量産予定のCO-PILOT 1.0では同一車線での停止および路肩への停車をおこない、2025年量産予定の進化系では非常停車帯での退避を想定しています。

 体調急変だけではなく、強い眠気に襲われたときにも何度かの注意喚起をした後に、ドライバー異常をクルマのシステムが判断して、「ドライバー異常時対応システム」が作動します。

 また、助手席や後席などの乗員がドライバーの体調異常を感じて、このまま運転することが不可能だと判断した場合、天井にあるボタンを操作して「ドライバー異常時対応システム」を作動させることが可能です。

 一般道路と同様に高速道路でも「ドライバー異常時対応システム」は作動しますが、走行速度は高速道路など自動車専用道での最低速度である時速50kmを維持して走行。システム作動時間は、非常停車帯の設置間隔を考慮して約3分間としています。

 2022年導入のCO-PILOT 1.0では、第1車線では路肩退避、そのほかの車線では同一車線での緊急停止となり、また2025年導入予定の進化系CO-PILOTでは今回体験したように、2車線や3車線の高速道路を走行している場合は、第1車線まで自動で車線変更します。

 この場合、隣の車線に接近車両があると、その動きも検知したうえで車線変更の判断をおこないます。

【画像】ドライバー異常時に自動で停車! マツダの運転支援システム「CO-PILOT」がスゴイ!(25枚)

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