今年の「ハロウィン」コロナ前の渋谷駅に戻る? 大規模規制は実施されるのか 警視庁に聞いてみた
10月末のハロウィンの時期は、渋谷駅周辺などで人が密集することが問題となっていました。2020年は新型コロナウイルスにより大きな問題にはなりませんでしたが、緊急事態宣言が全面解除された2021年はどのような規制が実施されるのでしょうか。
例年では交通規制などの対策を実施!2021年はどうなる?
例年10月末のハロウィンシーズンは、渋谷駅周辺には仮装した人々が集まることから、大規模な交通規制が実施されてきました。
しかし、新型コロナウイルスの感染拡大により2020年は大規模な規制などはおこなわれていません。
そうしたなかで、2021年は緊急事態宣言の全面解除やワクチン接種が進んだことで、再び渋谷駅周辺がハロウィンによる盛り上がりを見せるのではないかといわれています。
果たして、2021年はどのような形で交通規制が実施されるのでしょうか。
ハロウィンの渋谷駅周辺は、キャラクターなどの非日常的なコスプレを純粋に楽しむ人が多い一方で、新型コロナウイルス感染症が蔓延する以前では、深夜の酒類の提供もされていたことから、通行中のクルマとの接触や路上での泥酔、ゴミポイ捨てなどによる被害が相次いで見受けられました。
さらに、2018年には一部の人の行動が激化し、軽トラックを横転させるなどの事態になったうえ、けが人も続出し大きな問題となりました。
そこで、2019年に渋谷区は「SHIBUYA PRIDE SHIBUYA HALLOWEEN~ハロウィーンを渋谷の誇りに~」というスローガンを掲げ、路上飲酒の規制や、酒類全般の販売自粛の呼びかけるなどの対策を講じました。
その効果もあり、2019年は大きなトラブルこそなかったものの、大混雑は例年と変わらず、大規模な交通規制がおこなわれました。
例年のハロウィンの交通規制などについて、警視庁の広報担当者は以下のように話します。
「2016年以降、渋谷区など関係機関と協議のうえ、人出の状況に応じて、車両通行止めの交通規制などを実施することにより、交通の安全と円滑を確保しています。
2019年は、午後7時45分頃から午前1時50分頃までの間、文化村通りや道玄坂等で車両通行止めなどの交通規制を実施しました」
このように、例年は人が密集することから渋谷区では交通規制がおこなわれてきましたが、2020年には新型コロナウイルスの影響もあり、渋谷駅周辺も落ち着いた様子でした。
警視庁の広報担当者も2020年のハロウィンを振り返り、「人出が少なかったため、交通規制を実施しませんでした」と話します。
では、ワクチン接種が進み、日々の感染者が減りつつある2021年のハロウィンでは、交通規制などが実施される予定はあるのでしょうか。
前出の警視庁担当者は、以下のように話します。
「2021年も渋谷区など関係機関と協議をおこない、人出の状況に応じて、交通の安全と円滑を確保するため必要がある場合は車両通行止めなどの交通規制を実施します」
現段階では具体的な規制内容が発表されているわけではなく、あくまで混雑状況を判断のうえで、当日の状況によっては対策がとられることになるようです。
新型コロナウイルスの新規陽性者も現在では低水準で推移しており、東京都による時短要請も解除された一方で、客足が戻るかは不透明であり、大手飲食チェーンなどでも深夜営業を再開するかどうか様子を見ている段階です。
ハロウィンについても、自粛ムードが強かった2020年よりは人出が戻ることが予想されますが、2019年以前のレベルになるかどうかは未知数です。
しかし、ハロウィンの「主役」ともいえる若者たちのなかには、2021年のハロウィンを渋谷で楽しもうとしている人も少なくないようです。
例年渋谷のハロウィンを楽しんでいるという20代男性のAさんは、2021年のハロウィンの予定について「2020年は自粛しましたが、最近では感染者が減っているし、2021年は渋谷で過ごそうと考えています」と話します。
また、Aさんと同様の意見はほかにも見られ、同じく20代男性のBさんは「自分はワクチンを接種したので、コロナウイルスの感染リスクも低そうだし渋谷で友達と遊ぶ予定です」といいます。
このように、感染者の減少やワクチンの接種が進んでいることで、2021年は2020年に比べて、渋谷への人出が増える可能性は少なくないといえそうです。
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現時点では大規模な交通規制が実施される予定はありませんが、状況次第では渋谷駅前などの主要な道路が規制される可能性があります。
いずれにせよ、渋谷周辺はかなりの混雑となることが予想されるほか、感染拡大の観点からも密になる行動は避けたほうが良いでしょう。