「いつ右折すればいいの?」 なぜ分かりづらい「時差式信号」のタイミング 独自対策で改善なるか
見たことある?時差式でもわかりやすい工夫がされているタイプがある
一方で、そんな時差式のなかでも、わかりやすいように工夫されているタイプが「右折車分離式」と呼ばれるものです。
右折車分離式は、進行できる方向全てが、適宜、矢印表示されることになっており、先に左折と直進の矢印信号を表示し、その後で右折の矢印信号が表示されます。
そのため、本来の時差式信号の設置目的通り、対向の直進車と交差することを避けるようにクルマが誘導されつつ、右折車側にも右折のタイミングがわかりやすいようになっています。
さらに、時差式信号がわかりにくいという声をうけて、独自の対策をおこなっている地域も見られます。
兵庫県では、西宮市の国道2号線に位置する夙川橋の交差点と、神戸市北区鴨越の交差点の2箇所に、「時差作動中」の電光表示を追加した時差式信号を設置しています。
この信号機は後発式信号となっていますが、対向車側の信号が赤に切り替わった際に、右折車側の信号機に「時差作動中」という文字を表示させています。
そのため、後発式信号でありながら、対向車の信号が赤であることが右折車側にも把握できるようになっています。
この「時差作動中」の表示について、兵庫県警察本部交通規制課の担当者は以下のように話します。
「時差作動中の電光表示は、西宮市では1986年、神戸市では1988年に設置されており、いずれも30年以上前から運用されています。
どちらも交通量が多く大きな交差点であり、明確な設置の経緯は現在不明ですが、時差式信号をわかりやすくするために設置されたといえるでしょう」
また、東京都内でも時差式信号をわかりやすくするために「右折車専用信号機」を設置して対策をおこなっています。
この信号機は、右折車側の通常の信号機が青信号のときは、右折車に向けて黄色信号を点滅させるので、対向の交通に注意して進むことが可能です。
その後、対向車側の信号機が赤信号になると、右折矢印を表示し、対向車側が赤信号(時差式が発動中)であると判断がしやすいようになっています。
※ ※ ※
時差式信号の横には「時差式信号」「時差式」などと表示がされているケースも多く、時差式信号であるかどうかは、表示を見てわかるようになっていることがあります。
兵庫県のように「時差作動中」を表示させているケースは極めて稀であるといえるため、対向車の様子をうかがいつつ、そうした表示を確認することで、まずは時差式信号であるかどうかを慎重に判断しましょう。
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