ホンダ新型「ヴェゼル」受注停止はなぜ? 個性派「PLaY」だけ停止の理由

ホンダが2021年4月に発売した新型ヴェゼル。同年10月中頃には、個性派グレードとなる「PLaY」だけ新規の受注を停止しました。なぜ、このグレードだけが停止となったのでしょうか。

新型「ヴェゼル」人気の理由はどこ?

 2021年4月23日に発売された2代目となるホンダ新型「ヴェゼル」。
 
 同年10月中頃にヴェゼル広報担当のTwitterでは「VEZEL e:HEV PLaYの新規オーダー受付を一時停止」に関する投稿をおこなっています。
 
 新車市場では、新型コロナウイルスによる影響で生産遅れが出ていますが、人気のコンパクトSUVとなるヴェゼルはどのような状況なのでしょうか。

トリコロールがアクセント 新型ヴェゼルの最上級グレード「e:HEV PLaY」
トリコロールがアクセント 新型ヴェゼルの最上級グレード「e:HEV PLaY」

 2013年12月に登場した初代ヴェゼルは都会的なSUVとして人気を博しました。

 2代目にフルモデルチェンジするまで、過去に4度のSUV年間ナンバー1を獲得しています。

 デザインは、先代ヴェゼルよりもクーペスタイルをより強め、流麗さと上質感を高めたプレミアムなSUVに一新しました。

 ボディサイズは、全長4330mm×全幅1790mm×全高1580-1590mmとなり全長と全幅は同等ですが、先代ヴェゼルよりも全高が低くなり、立体感のあるノーズによってロー&ワイドになっています。

 インテリアは、HMI(ヒューマン・マシン・インターフェイス)に基づき、運転時の視界に入りやすい位置に表示類を配置するほか、着座位置を崩さずにスイッチ類を操作出来るようなレイアウトになっています。
 
 パワートレインは、1.5リッターガソリン車と2モーターを搭載するハイブリッド車(e:HEV)を設定(先代のターボ車は廃止)

 駆動方式は、2WDと4WDを設定。新型ヴェゼルの「リアルタイムAWD」は、雪上走行や悪天候でも安定させるため、ハイブリッド車ではモーターとの組み合わせにより、トルクを素早く最適な駆動力配分とすることでより安定感を実現しました。

 安全面では、従来モデルにも搭載されていた運転安全支援システム「ホンダセンシング」が進化。快適面では、「Honda CONNECT(ホンダコネクト)」を通じてコネクテッドサービス「Honda Total Care プレミアム」が利用可能になりました。

 新型ヴェゼルのグレード展開は、ガソリン車が1グレード、ハイブリッド車が3グレードをラインナップしています。

 そうしたなかで、新規オーダーの停止がアナウンスされたのは、ハイブリッド車のPLaYというグレードです。

 前述のTwitter投稿では、「部品供給の遅れにより、全国のHonda CarsではVEZEL e:HEV PLaYの新規オーダー受付を一時停止しております(中略)」とコメント。

 現在、自動車業界では、新型コロナウイルスによる半導体不足や、東南アジアを中心とした部品供給体制の問題により、生産に遅れが出ています。

 今回、なぜヴェゼルのPLaYグレードだけが新規オーダーストップの対象となったのでしょうか。

 ホンダ広報部は次のように説明しています。

「PLaYは、もともと生産できる数が少なかったので、そこに半導体の影響が加わって納期が非常に長くなってしまったためです。

 半導体影響がかなり大きくなってしまい、非常に心苦しいのですが、お客さまには再開をお待ち頂きたく思います」

※ ※ ※

 ホンダによると、PLaY以外の工場出荷時期目処(2021年10月21日時点)は、ガソリン車で5か月程度、e:HEVで半年以上となっています。

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