48歳の男子が「飛び出し注意」を呼びかけ! 全国各地で目撃される赤い服の「とび太くん」が誕生した理由
飛び出し人形の設置によって影響はあった?
「とび太くん」の愛称で親しまれている飛び出し人形は、滋賀県から生まれ全国各地に交通事故の啓発として設置されるようになりました。
飛び出し人形を設置したことで、交通事故に対する効果はあったのでしょうか。前述の担当者は以下のように話します。
「以前、いくつかのマスコミが公表されている滋賀県の過去の交通事故件数から、1973年と1974年の交通事故死亡者数や交通事故件数を比較すると激減していると報じていました。
また、取材された警察の人が『とび出し坊やで交通事故が減ったという影響はあるかも知れない』とコメントされるシーンはあったように思います。
しかし、私どもではこの点について分析をおこなっていないので、なんともいえないです」
一方で、飛び出し人形のグッズを展開するmahorova製作所の担当者は、「飛び出し人形が要因なのか、少子化に伴った人口自体が減少したのかは定かではありませんが、統計自体では数字は減少傾向にあるということは警察から伺っています」と話します。
統計をとっていないため、直接効果があったかどうかはいい切れませんが、飛び出し人形の設置が増えるなかで、人々の周知がなされ、気をつけるようになったという人は少なからずいるといえるでしょう。
飛び出し人形への想いについて前述の担当者へ伺ったところ、以下のように話しています。
「本人ではないので、あくまで推測になりますが、飛び出し人形が不要となる、交通事故が無い世の中になることを願っているのではないかと思います。
ただ、現実は厳しく飛び出し人形が誕生してから間もなく50年ですが、当分は必要とされるようです。
誕生してからこれまでの50年弱、この街では1度も『邪魔だから撤去しろ』などいわれませんでした。
むしろ、台風で倒れたら立て直し、手足が折れたら継ぎ足し、顔が消えかかったら描き直すなど、地域の皆さんが大切にし続けてくれています。
飛び出し人形がいないと事故が起こるかも知れないと、次々に地域の人が設置を進めてくれます。
とても大切な存在に思ってくれているのを感じます」
このように、飛び出し人形は発祥地である滋賀県をはじめとし、全国各地で交通事故啓発のキャラクターのひとつとして、愛されているということが分かります。
※ ※ ※
飛び出し人形は、交通事故が今よりはるかに多かった、1973年に考案された人形でしたが、交通事故抑制の効果が高かったことから、今まで設置が続いてきたようです。
そして、全国に広がりさまざまなバリエーションで交通安全の啓発をおこなっているため、個性ある飛び出し人形は今後も増え続けるかもしれません。
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