1900馬力の「ミウラ・ウラカン」完成! ワンオフ製作された「7X Rayo」とは?

ランボルギーニ「ウラカン」に、「ミウラ」のテイストを散りばめたワンオフ車両が完成しました。英国企業が仕上げた世界にたった1台だけのビスポーク仕様のウラカンを紹介します。

スーパーカーをより個性的に仕上げることが当たり前になった

「世界でもっとも成功したオーダーメイドのエンジニアリンググループになる」という目標を掲げ、2009年に設立されたエンビサージュ・グループ。

 英国のコベントリーに本拠を持つこのグループ企業は、Envisage Concept Design and Engineering(エンビサージュ デザイン アンド エンジニアリング)とEnvisage Technologies(エンビサージュ テクノロジー)、Envisage Classic and Bespoke(エンビサージュ クラシック アンド ビスポーク)という3社で構成されている。

 そんなエンビサージュ・グループが、ハンプトン・コートで開催されたエレガンス・コンクールでワンオフ プロジェクトのクルマを公開した。

ヘッドライトを見る限り明らかに「ウラカン」であるが、まつ毛など「ミウラ」を連想させるエッセンスも見受けられる
ヘッドライトを見る限り明らかに「ウラカン」であるが、まつ毛など「ミウラ」を連想させるエッセンスも見受けられる

●ワンオフで作られた個性的な「ウラカン」

 今回発表された「7X Rayo」とネーミングされたクルマは、写真を見てもらえばわかるように、ランボルギーニ「ウラカンLP610-4」をベースとしたもので、そのコンセプトは7Xデザイン社からの依頼に基づいたものとなっている。

 7Xデザイン社は、顧客の要望に応じたクルマのカスタマイズをおこなっており、顧客のオーダーをデザインスケッチとして起こし、それを3Dレンダリング化したのち、具体的な車両製作へと取り掛かるのだが、そこで高度な技術力を見込まれて製作を依頼されたのが、エンビサージュ・グループだったというわけだ。

 エンビサージュ・グループは、ベース車の0.39というCd値から0.279へと大幅に空力性能が改善された7Xデザインのボディデザインを元に、カーボン素材のボディパネルを製作した。

 このパネルは、モノコックの強度を損なうことなく、下部パネルと一体化するよう製作されている。

 搭載しているエンジンは、300mph(約480km/h)という最高速を目標に、アンダーグラウンド・レーシングがチューニングした、V10ツインターボが搭載されている。最高出力はベース車の610psから1900ps(約1622ps)へと引き上げられた。

 パネルの段差がない美しいエクステリアは、この巨大なエンジンパワーを活かし、最高速を得るための空力面からのアプローチだ。車両の組み立てに3D測定器も利用することで、実際に製造したこの7X Rayoが、コンピュータ上でシミュレーションをおこなったマシンと、0.1mm単位で一致していることも確認されている。

 7Xデザインの創設者であるデビッド・ゴメス氏は、今回の7X Rayoの制作にあたって次のように感想を述べている。

「7X Rayoの素晴らしいボディを実現するために、エンビサージュ・グループ以上のパートナーはいませんでした。私たちのデザインを受けて、彼らはパネルの作成、フィット感、塗装仕上げ、そしてボディの全体的な堅牢性において、非常に高い技術を示してくれました。その品質はOEMレベルであり、私は7X Rayoの開発の次のステージであるパフォーマンスとダイナミクスに磨きをかけることを楽しみにしています」

 また、エンビサージュ・グループのCEOであるティム・ストラフォード氏は、「7Xデザインの素晴らしいRayoに、重要な役割を果たせたことを嬉しく思います。このクルマは非常にエキサイティングなワンオフ作品であり、クライアントのデザインを受けて、そのビジョンを可能な限り高い水準で完全に実現するエキスパートである我々の、有能なチームの仕事を非常に誇りに思っています。

 コーチビルディングは、長い間、エンヴィサージュ・グループの強みのひとつでした。私たちは、ワンオフの車両や少量生産の車両を実現するために、世界の主要なブランドと仕事をしてきました」と語っている。

●仔細に見ると「ミウラ」のテイスト満載

 7X Rayoは、ヘッドライトを見ればウラカンがベースであることは一目瞭然だが、ディテールを仔細に見てみると、「ミウラ」へのオマージュを感じさせる部分が多い。

 たとえば、ヘッドライトには、「ミウラP400」と「ミウラP400S」にあったまつげのようなデザイン処理が施されているのがわかる。フロントノーズを真横から見ると、やはりミウラを意識したラインになっていることもわかるだろう。

 さらに左右のウインドウの後ろからエンジンルームへとつながるエアインテークに施された黒いスリットも、ミウラをイメージしているものであろう。

 ウラカンの折り紙のような直線的なボディラインは、リアフェンダーでは完全にアールの効いたグラマラスな曲線に変更されており、「ミウラP400SV」を彷彿とさせる。マフラー出口の処理もクラシックなデザインだ。

 今回のベース車両は「ウラカンLP610-4」であるが、フロントカウルがミウラのように開く「ウラカンSTO」であったならば、さらにミウラへのオマージュになったであろう。

【画像】世界に1台の「ミウラ・ウラカン」誕生!(12枚)

【2023年最新】自動車保険満足度ランキングを見る

画像ギャラリー

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

【NEW】自動車カタログでスペック情報を見る!

最新記事

コメント

本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。

メーカーからクルマをさがす

国産自動車メーカー

輸入自動車メーカー