なぜ「時速30キロ」でシステム解除? 渋滞時こそ必要な「ACC」が低速時にOFFになる理由

ACC、突然解除されても危なくない?

 前述したように、全車速追従のACC機能はまだすべてのモデルに搭載されておらず、速度制限のあるものは、下限の速度に達してしまった際に、自動的に解除されるようになっています。

 ACC機能の自動的な解除され、手動運転に切り替わった場合、運転者や乗員に危険を及ぼす可能性はないのでしょうか。

 実は、ACC機能解除時には、アラートやディスプレイの表示で、運転者に機能の解除が警告されるようになっているようです。

 ACC機能機能解除時のアラートについて、前出のホンダの広報担当者は、「ACCの解除時には、警告音とあわせて、メーターにも『ACC機能OFF』が表示される」といいます。

 解除時のアラートは、メーカーやモデルによっても異なるようですが、例えばホンダ「N-BOX」では「ピー」という警告音、マツダ「マツダ3」では警告チャイムとして「ピロン」という音が鳴るようです。

 また、両車とも警告音とあわせてディスプレイへの表示もおこなわれるように設定されています。

 このように、ACCの解除時は、アラートやディスプレイへの表示がおこなわれるため、運転者が注意を払っていることで、「突然解除された!」ということにはなりにくいと考えられます。

多くのモデルでは、ハンドル左側に「ACC」に関するスイッチが配置されている
多くのモデルでは、ハンドル左側に「ACC」に関するスイッチが配置されている

 また、ホンダの広報担当者は、ACCなどを含むホンダの安全機能「Honda SENSING」について、以下のように話します。

「Honda SENSINGはドライバーの運転支援機能であり、各機能の能力には限界があるため、各機能の能力を過信せず、つねに周囲の状況に気をつけ、安全運転をお願いします」
 
 ホンダに限らず、各メーカーのACC機能を含む安全機能は「運転支援機能」としてクルマに搭載されています。

 例えば、トヨタでも同車の安全機能として展開する「Toyota Safety Sense」について、「運転者は各システムを過信せず、つねに自らの責任で周囲の状況を把握し、ご自身の操作で安全を確保してください」とホームページにて啓発しています。

 また、同じように日産やマツダでも、各メーカーのホームページなどにおいて、システムだけに頼った運転はせず、周囲のクルマや歩行者の確認など、運転者自身が安全運転を心がけるよう呼びかけています。

※ ※ ※

 速度が限定されたACCは自動的に解除されるものではありますが、機能の解除時には運転者へ知らせるシステムになっていることが一般的です。

 ACCを含む安全機能は、運転者自身が安全運転を心がけていることを前提として搭載されているため、安全機能に運転を任せず、自分自身で安全確認をするようにしましょう。

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3件のコメント

  1. エクリプスクロスからエクリプスクロスPHEV乗りです
    30キロ設定にして車間を一番短いのにしとけばいいだけです
    解除はされません

  2. ヤリスは5月に改良され、30km/hから0km/hまで可能となりました。自動ブレーキ機能はありませんが他社との競合状態からの判断のようです。当初は価格差別化の一環であったようですが、有償でもかまわないので対応してもらうとありがたい。実際行うのは販社なので整備の売り上げに繋がりメリットがあると思います。

  3. 全車速追従するACCを記事にしていないのは、何かしら意図がありせんか?
    速度制限が合っても無くても、過信せず安全確保して運転操作する事はドライバーの義務でしょう?
    「なぜ?」に回答していませんよね?
    タイトルに、記事の内容が伴ってないし、ACCの機能について取材が不足している。

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