日産「スカイラインGT-R」は今でも魅力的! 高性能がウリだった第二世代GT-Rの輝かしい歴史
日産「スカイライン」の高性能モデルとして「GT-R」が存在します。昨今、第二世代と呼ばれる日産「スカイラインGT-R(R32型/R33型/R34型)」の中古車価格が高騰していますが、どのようなモデルだったのでしょうか。
スカイラインのフラッグシップであり続けたGT-R
2021年6月に日産が「スカイライン」を廃止するとの報道がされましたが、メーカー側は否定しているものの、昨今のセダン不振がこういった噂が立つ原因となっているのかもしれません。
スカイラインといえば、プリンス自動車の前身である富士精密工業時代から続く歴史あるセダンです。
そして歴代モデルには高性能グレードが設定され、なかでも「GT-R」は高性能なイメージリーダーとして存在していました。
愛称で呼ばれた「ハコスカ」や「ケンメリ」を第一世代とし、型式で呼ばれた「R32」「R33」「R34」は第二世代、そして現行「GT-R(R35)」は第三世代といえます。
第二世代GT-Rは、近年、中古車価格の高騰で話題になることが増えましたが、第二世代スカイラインGT-Rはどんなモデルだったのでしょうか。
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スカイラインGT-Rは、1969年の3代目(ハコスカ)に設定された高性能モデルが初代となります。
1973年にはケンメリをベースとした2代目モデルが登場しましたが、排出ガス規制対策などが原因となり、わずか3か月で197台のみの販売で生産が終了してしまいました。
その16年後にとなる1989年5月に、スカイラインはR32型にフルモデルチェンジ。このときGT-R復活もアナウンスされたのでした。
1989年8月に発売されたR32 GT-Rは、2.6リッターツインターボエンジン(RB26DETT)を搭載。6連式スロットルバルブで優れたアクセルレスポンスを得て、最高出力は280馬力、最大トルクは36.0kgf・mを発揮しました。
駆動系には、電子制御4WDの「ATTESA E-TS」を採用。後輪駆動を基本に、後輪の駆動力の低下(スリップ)が起こり始めると前輪にもエンジンパワーを配分するというものです。
さらに後輪には、4輪操舵の油圧式「SUPER HICAS」を搭載し、コーナーリング初期には後輪を前輪とは逆の方向に操舵、やや遅れて同一方向に操舵し、後輪の安定性を確保しました。
なお、ボディはブリスターフェンダーを採用し、より幅の広いタイヤの装着を可能にしていました。
R32 GT-Rは登場後も進化を続け、1990年3月にはターボをセラミックから耐久性重視のスチール製に変更したレースベース車の「GT-R NISMO」を限定発売。1993年2月にはブレーキを強化した「Vスペック」を設定しました。
このR32 GT-Rは、走りの性能だけで売れたわけではありません。
デートカー用のクーペとして、日産「シルビア(S13型)」を卒業した人や、トヨタ「スープラ」など他車から乗る換える人など、当時は走りを求める層以外にも売れていたのです。
しかし、スカイラインの好調ぶりとは裏腹に、1991年頃から景気は徐々に後退していき、デートカー需要は少なくなっていくのでした。
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