なぜ必要?「ボンネット」の穴 かつては「ターボ車の証」も変化する採用理由とは
クルマのボンネットに穴(ダクト)が空いているクルマが存在します。なぜ、そのような場所に穴が空いているのでしょうか。
ターボ車に多く採用?ダクトの重要な役割とは?
ボンネットはクルマによって、形や大きさ、デザインが異なります。なかには、ボンネット上に穴(ダクト)が空けられているモデルもあります。
かつては、ターボ車のボンネットにダクトが設けられていることが多く、「ターボ車の証」としても定着していました。では、ボンネットにダクトが設けられる理由とはどのようなものなのでしょうか。
国産メーカーにおいて、初のターボ車となったのは、1979年12月に発売された日産「セドリック/グロリア(430型)」です。
当時の日本は、第二次オイルショックに直面していたことで、「省エネ」が求められており、クルマにおいては、少ない排気量でハイパワーを発揮できる「ターボチャージャー(ターボ)」に注目が集まっていました。
このような時代背景により、1980年代はターボチャージャーを搭載した「ターボ車」が増加。
そうしたなかで、なぜターボ車にダクト付きのボンネットが多く見られたのでしょうか。
現在でも、ダクト付きボンネットを比較的多くのモデルに採用しているスバルの営業担当者は、次にように説明しています。
「新型レヴォーグなど、スバル車に採用される水平対向エンジンでは効率とスペースの関係上、インタークーラーをエンジン上部に配置して、その部分により多くの空気を入れるためにダクト付きのボンネットを採用しています。
一方で、フォレスターにも新型レヴォーグと同じようにターボエンジンが搭載されていますが、エンジンルーム内のスペースに余裕があるためボンネットに穴を空けず、ルーム内に通気孔を通す形となっています」
インタークーラーとは、タービンによって加圧されて高温になった空気を冷やす役割をもつ、ターボ車にとって重要なパーツです。
そのインタークーラーを効率的に機能させるために、ダクトが外気を取り込み、インタークーラーに向けて導風するようになっています。
よって、ダクトの存在理由のひとつには、ターボ車において重要なインタークーラーに外気を導風し、しっかりと機能させることが挙げられます。
しかし、実はダクトの役割は、そうしたターボの機構のためだけに存在するわけではありません。
古いアメリカ車では、ダクトを利用してキャブレターに直接空気を取り込む「ラムエアシステム」として採用されていたこともありました。
また、ダクトにはモデルにかかわらず、エンジンルーム内の換気をおこなうという役割も存在。
基本的に吸気のための「エアインテーク」と排気のための「エアアウトレット」の2種類に分けて考えられています。
エンジンルーム内の換気としてダクトを用いているモデルとしては、ホンダ「シビックタイプR(11代目)」が挙げられ、ホンダの販売店スタッフは「先代シビックタイプRにはダクトが装着されていますが、これはエンジンルームの熱を効率よく逃がすために設けられたものです」と説明。
また、レクサス「RC-F」のダクトに関して、レクサスの販売店スタッフは「RC-Fに搭載されるエンジンは、5リッターV型8気筒自然吸気エンジンです。ボンネットにあるダクトは、エンジンルーム内で発生した熱を排出することと、空気を効率的に抜きだして冷却効果を高めるために存在します」
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このように、かつてターボ車の証といえたボンネットのダクトは、モデルによって異なる役割を持っているようです。
しかし、依然としてSNSなどでは「ダクトはターボの証」「ダクトが付いてたらハイパワー仕様」「スポーツカーといったらダクト」といった意見が見られ、ダクトが「ハイパワー」や「スポーティー」を象徴する存在として考えられていることがわかります。
そのため、一部ではカスタマイズの際に「ダクト付きボンネット」をあえて選ぶユーザーもいるようです。
バカなネタだな
スバルの水平対向エンジンの
ターボは
インタークーラーがエンジンの上にあるから
その空気の取り入れに
ボンネットに穴がある=ターボとわかる
スバルの伝統
最近の「レヴォーグ」は
水平に小さくなったが
「インプレッサ-WRX-STI」は
かなりデカイ穴だった